春期講習も終わり、いよいよ4月から新学期が始まります。たった3ヶ月という短期決戦である高校入試を終え、新高校1年生も入学式に向けて期待が高まっているでしょう。

さて、色々やりたいことはたくさんあるでしょう。新しいメンバーと友人関係を築くのも楽しみですね。昨今は合格発表と同時にTwitterで新入生同士が繋がっているそうで、我々世代の「入学後近くに座っている子に勇気を振り絞って話しかける」なんてイベントは存在しないようです。

なんだか味気ないですねえ。

それは置いといたとして。部活動、他愛ない友だちとの会話、バイト、課外活動、やりたいことに事欠かない、それが高校です。しかし、高校に行って何をしたいか?と言う問いに「勉強!」と答える子はどれだけいるでしょうか。

2年後に高3へ上がると否が応でも火がつくでしょうが、もはや現代の受験戦線でそれは通用しません。何に打ち込んでいても、結局最終的には「大学へ行きたい」「専門学校へ行きたい」「就職をしたい」となるはずですが、入学時からそれを見据えて入念な準備をしていた子にはかないません。

今回は、高校の勉強でつまずかないためのスタートの切り方に焦点を当ててみたいと思います。(以上前置き)

2ヶ月勉強しない春休みで実力は地に落ちます

面接試験であれほど「勉強を頑張りたい」だの「部活と勉強を両立する」だの「隙間の時間を効率よく使って勉強する」だの言っていたと思いますが、果たしてこの春休みをどう使いましたか?

多分高校から宿題をもらいましたね。あれは、放っておくと全く勉強しないみなさんにちょっとでもペンを握って欲しいから、高校側が最低限の分量を出しているものです。もしかしたら量が多くて驚いていませんか?自分たちが解いて来た入試問題とは比較にならないほど少ないんですけど、きっと鈍った脳には大変なのかも知れませんね。

入試が終わってから高校のガイダンスがあるまで約3週間。この間、全く勉強をしなかった、なんてケースも珍しくありません。よく保護者の方は容認しているな、と驚きます。まあ、入試勉強が大変だったから、少しは休ませてあげたいというのが親心なんでしょう。

ちょっと想像して下さい。入試直前の中3生が2月に入ったとたん一切勉強せずにそのまま入試本番を迎える勇気はあるでしょうか。入試までの2週間、何も勉強せずにいたら……ゾッとするような結果になるのではないでしょうか?

入試が終わってから入学するまで約2ヶ月。その間まともに勉強をしてこなかったとしたら、別人のように学力は下がります。その状態からスタートを切る高校生活、果たして上手くいくのでしょうか。

ウチの塾生が3月も授業があり、勉強習慣を失わないようにしているのはまさにこのため。おかげで高校部は好調です。

購入した教科書を放置してるのはもったいない

たいていの高校は入学前に教科書を購入します。中学校のように学校から配られるわけではないので、戸惑ったかもしれませんね。教科書は自分で買うもの、というあたりから義務教育では無いんだ、という実感が沸くのかもしれません。

で。

まさかとは思いますが、買うだけ買ってずーっと入学するまで触りもしないなんてことはありませんよね?

入りたくて入りたくて震えるほど待ち望んで入学した高校ですからねえ、自分がこれから何の勉強をするか興味が無いはずありません。当然教科書を読んでみたり、雰囲気くらいは感じている事でしょう。

……本気で全く中身を見もしないで入学式を迎えたとしたら、あまりにも意識が低すぎです。何しに高校へ行くのでしょう?その時点で周りのライバルに負けています。

一部進学校では、教科書の最初にある基礎的な内容は、自学してくるよう指示が出る事もあります。もちろん中堅進学校だと、教科書を読み解くには学力が足りないですので、焦る必要はありません。

しかし、1つだけやって欲しいことがあります。それは英語の予習です。

英語は予習せずに授業を受けると、いつの間にかレベルが下がり、気づいたときには低迷しています。知識ゼロで受けられるほど学校の授業は甘くありませんし、学校の先生も分かりやすくはありません。←

だから予習が必要になるのですが、部活動が本格的に始まってしまうとなかなか日々の予習を授業より速く進めるのは難しくなります。もしかして部活から帰ってきたら即睡眠してしまうかもしれませんよ(色々終わってますね)。

学校の授業が本格的に進み始める前に、出来るだけ貯金を作っておくべきなのです。目安としてLesson3つ分程度進めておくと、何とか頑張って夏休みまでは持つかも知れません。当然夏休みに貯金を作り直すんですけどね。

英語の予習なんてやったことないよ!という方は、下の記事を読んでみて下さいね。3年も前に書いた記事ですが、本質は今も昔も変わっていません。

高校英語で成績を取りたいなら予習をすべし

最初の2週間、全力で勉強してみては?

学校にもよりますが、いきなり授業がドンドン進むことは考えられません。最初だけは授業もスローペースです。

まずは授業が始まってからの2週間、入試勉強に近いくらい家にいる時間をフル活用してみましょう。それが出来たらペースがつかめると思います。

授業がゆっくりだから、理解はしやすいと思います。この状態で徹底的に高校最初の基礎知識を定着させます。勉強のやり方は中学のそれとは異なりますが、まあ細かい話はいいでしょう。まずは自己流でやってみて下さい。

勉強内容もカンタンです。でも、舐めてはいけません。高校英語が苦手な子は、ほぼ確実に「文型」の知識があやふやです。数学はいきなり最初の実数の勉強でずっこけて再起不能になり、消極的文系選択を行います。

つまり、「(数学が出来ないから)文系に行く(しかない)」というヤツです。

だから最初の2週間、手を抜かずに新しく入ってきた知識や技術を徹底してマスターすべきなのです。そこが欠けてしまうと、分野が先に進めば進むほどジワジワとダメージを受けてきます。気づいたときにはもう手遅れです。

勉強のペースに関して危険なのは、高校でスマホデビューしてしまった人。すでにレッドカード直前です。手元にスマホがあるだけで、どんなに自分が勉強しなくなるか、身をもって知ることになるでしょう。

そういう事情もひっくるめて2週間、全力で出来るかどうか。

それすら出来なかったら、とりあえず志望校は無理だと思います。大学進学は高校進学のように甘くは無いのですから。

つまずきの元は1年生の春にあり

今年の高校部は、驚くことに半分以上の生徒が4月の授業を受けることになりました。教室によっては全員残っているところも。

入試直後の説明会で、大学入試制度の変更について説明したのも効いたのでしょう。危機感を持って高校に臨む空気感があります。

高校生の学習の全体像を知っている身としては、高1の4月・5月がどれほど大事なのか、簡単には伝えきれません。

当の高校生諸君はというと、バラ色の未来を描いてふわふわとしています。

高校は学歴で言うならただの通過点に過ぎません。就職するにしても同様でしょう。3年後の進路をよりよくするために通う場所、それ以上でもそれ以下でも無いのです。

部活動ファーストになるのも良いでしょう。その後のビジョンがキチンと描けていればの話ではありますが。バイトにのめり込むのだけはいただけません。高校生が最低時給でバイトに精を出しているくらいなら、その時間を学校の勉強や資格の勉強に費やした方が大きな利益になります。

ていうか、そんなに仕事したいのか!?(魂の叫び)

高1の春こそ、その後の将来を左右する大事な期間です。夢を描くのも結構ですが、もう少しだけ現実を見て、しっかり学習に取り組んだほうが良いと思います。

何より指定校推薦への道は、このスタートにかかっているわけですからね。

指定校推薦に関しては稿を改めましょう。

この春を制した者が、3年間を制す。
高校生のみなさん、ダマされたと思って全力投球してみましょう。

この記事を書いた人

富田 靖之
富田 靖之螢田教室責任者
指導歴そろそろ20年の理系担当講師。
一見クールそうに見えます(と自分は思っている)がそんな事ありません。
教室ブログはムダに長文が多いので、お暇でしたらご覧下さい。