4月も後半に入り、各教科の授業も一周したところかと思います。

それぞれの教科についてどう勉強しようか、何に取り組んでいこうかなど1年の目標を立てるにはとてもよい時期ですね。

ということで、今回は国語の勉強面に関する具体的なアドバイスをいくつか挙げていこうと思います。

国語って大事です…でも

「国語」は小・中学校を通して学ぶ科目の中で最も重要な科目だといえます。

なぜなら、英語・算数(数学)・理科・社会その他の種類を問わず、どんな知識もベースは「言葉」で表現されるからです。勉強に使うあらゆる教科書や参考書、ワークは「言葉」による説明が中心です。そしてその「言葉」を学ぶのが「国語」なのですから、その重要さはいうまでもありません。

ところがそんなに重要であるにも関わらず、どうやって勉強したら良いか具体的なイメージがしにくいのも国語の特徴です。

英語や算数(数学)は「勉強をしなさい」と言われれば、「英単語を覚えよう、英語を日本語に訳そう、ワークの問題を解こう」といったぐあいに勉強のイメージがわくのだけれど、国語は「勉強をしなさい」と言われても何をしていいのか分からない・・・そんな相談を受ける機会が増えてきています。

問題を解くだけでは国語力は身につきにくい

よくある勘違いの一つに「文章問題を解きまくれば国語の力がつく」というのがあります。

多くの問題を解くことは大変良いことなのですが、重要なのはその取り組み方です。「問題を解く→答え合わせをする→次の問題を解く」の繰り返しは一見勉強しているようで大した内容は身につきません。なぜなら、「考える」段階を踏んでいないからです。

―問題を解くときに「考えて」いるじゃないか。

その通りです。ただし、国語の問題を解く上で重要なのは不正解だった問題をいかに考えるかということです。国語という科目はその性質上、ワークなどで解いた問題と同じものがテストなどで出る可能性はほとんどありません。しかし、正解するための考え方となると話は変わります。「どう考えればこの正解に行き着くのか」、「自分は何を読み違えたのか」、「そもそもこの言葉の意味は何だ」といった具合に考えに考えを重ね、ときには解説をみて納得する作業こそが他の問題を解くときにも生きてくる、つまり点数につながるのです。

では具体的にどう勉強したらいい?

ということで、効果的な国語の勉強法についてできるだけ具体的に複数回に分けて触れていきたいとおもいます。

と、その前に「国語」で身につけるべき力について先に触れておこうと思います。

国語力とは

「国語力」は大きくわけて3つの力に分けれます。その3つとは

「読解力」…書いてあることを正確に読み取る力

「伝達力」…自らの考えを正確に伝える力

「知識」…漢字や言葉の意味、文法など

です。

今回はこのうちの「読解力」を中心に話をしていきます。

読解力、書いてあることを正確に読み取る力を鍛えるのにうってつけな方法はなんといっても「音読」です。「音読」は「書いてあることを声に出して読む」単純極まりないなものですが、その単純さが練習にはちょうど良いのです。また単純だからこそ読み取る力の差が露骨にあらわれます。

では取り組み方を紹介していきましょう。

 

読解力がどれくらいか確認

まずは自分、またはお子さんにどれくらいの読解力があるかを確認してみましょう。

確認方法は「音読」です。教科書などを使い、いくつかの段落を読むだけで大丈夫です。だれかに聞いてもらって次のA~Cができているかどうか確認してもらいましょう。

(A)スラスラ読めるか。

(B)気持ちを込めて(強弱をつけて)読めるか。

(C)文の中身を理解できたか。

さて、どれくらいのレベルだったでしょうか。次はそれぞれのレベルに合わせた練習方法を紹介します。

A レベル別練習法―スラスラ読む練習

そもそもスラスラ文を読むことができない原因はどこにあるのでしょう。多くの場合、漢字の読みが分からなかったり、言葉のまとまりが分からなかったり、「て」「に」「を」「は」などを勝手に変えてしまったりしていることが原因だと考えられます。

この状態では文の中身を理解するのも一苦労です。なにしろ目の前に書いてある文がまるで呪文のように見えていたり、自分の頭で勝手に書きかえてしまっているのですから。まずはこのレベルから抜け出すために次の様に練習してみましょう。

(1)一つの段落を文に書いてあるとおりにスラスラ読めるまで繰り返す。

(2)いくつかの段落をまとめてスラスラ読めるまで繰り返す。

このとき、「読み間違えたり、つまってしまったら最初から読み直し」などのルールを追加するとなお効果的です。また、一人でやってもむなしい(モチベーションが下がる)ので友達や家族に頼んでチェックしてもらうと緊張感も高まってこれまた効果的です。

スラスラ読めるようになったら次の練習に移りましょう。

また言葉のアクセント(発音)にも注意です。正しく読めていないということはその言葉を使い慣れていないことの証拠。そして同時にその意味を知らないともいえます。是非その言葉の意味を調べてみましょう。

B レベル別練習法―気持ちを込めて読もう

気持ちを込めて読むというのは「読み手が一生懸命読む」わけではありません。登場人物の気持ちを想像したり、大事そうな部分を強く読むことを指します。いわば、登場人物や作者になりきって、演技をしながら読むわけです。気持ちを想像することはそのままテストの出題に備えることにもつながりますし、文章全体から強調すべきところを探すことはその文章の要点を考える練習にもなります。

これもやはり誰かに聞いてもらうと良いでしょう。恥ずかしい気持ちを抑え、「私は世界一の女優(俳優)」と心の中で唱えながら繰り返しましょう。

C レベル別練習法―内容を理解しながら読もう

「音読」の最終ステージです。このレベルまでに到達できれば「読解」という点では不足はないでしょう。

ここでは「音読」後がカギを握ります。

読んだ部分について次の点について思い出していきましょう。

読んだ文章が物語だったら

(1)どんな登場人物がいたか

(2)登場人物の性格はどんなか

(3)物語のあらすじ※

 ※どこで、いつ、だれが、何をして、どう思ったかをまとめる

 

読んだ文章が説明的文章だったら

(1)繰り返し出てきた言葉は何か

(2)何についての文章だったか

(3)作者の言いたいことは何だったか

といった具合に、思い出した内容をノートなどにまとめておくと良いでしょう。ただ正直に言って、このレベルのトレーニングを自分1人で行うのはかなり難しいです。そんなときは保護者の方に補助してもらうか、我々のような塾の先生を頼ってもらうのがベストです。または友達同士でクイズのような感覚でやってみるのもよいでしょう。

まとめ

今回は「読解力」の上げ方について紹介していきました。

「読解力」とはその単語を分解すれば分かるように「読んで(理)解する」力です。一つの単語のなかに二つの作業が含まれているわけです。ですから、その力を上げるには「読む」力と「理解する」力の両方をつける必要があるわけです。

今回紹介したトレーニングはその「読む」と「理解する」を区別してそれぞれの力を鍛えることを意識しています。足りない力はどちらなのかを見極めて、弱点を克服していきましょう。

次回は「伝達力」、自らの考えを正確に伝える力の上げ方を紹介していきます。

 

この記事を書いた人

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陌間 和将
山王教室の責任者・国語の教科責任者を担当しています。
日常の授業を通して考える習慣を身につけてもらうべく、様々な仕掛けを凝らして授業をしています。