当たったぁ!!

教室に置いてあるガチャガチャにコインを入れ、当たりが出ると。

「当たったぁ!!」と言う歓声が聞こえてきました。

他の子ども達も「何が当たったの、見せて!!」と周りを取り囲みます。

「塾長のスマイルとコイン3枚」

中から出てきた紙には「塾長のスマイルとコイン3枚!!」と書かれていました。

生徒たちが、中に入れる当たりの紙の準備を手伝ってくれたとき、生徒の1人が書いた当たりです。

中に書かれてあるとおりスマイルしたところ、「これはいらなかった!」と言われてちょっとがっかりですが、この生徒は意外な当たりを当てたことに満足しているようでした。

当たりのコインでまたガチャガチャを回すと、当たりがまた出てきました。

「コイン3枚とエコール学院のボールペン」

ドンドンと増えていく景品に、顔もどんどんとほころんでいきます。

習い事に来てしまえば楽しいが、家を出るときは行きたくない

自分が幼かったときのことを思い出すと、母親や父親が一生懸命私に習い事をさせたのを覚えています。ピアノや習字、それにそろばん、お絵かき。

始めたては楽しくて、習い事の時間が近くなるとワクワクしてきます。

ところが、次第に行くのが嫌になったのを覚えています。ひとたび外に出て、習い事の場所に着いてしまえば、習い事というのはとても楽しいものなのですが、出かけるまで重い腰を上げるのに時間がかかりました。

親たちが子どもを習い事に送り出すとき、普通であれば、きっと、同じようなことが起きているのではないでしょうか。

ガチャガチャが楽しみ

5回通うと1回できるガチャガチャは、生徒たちの何よりもの楽しみのようです。教室に入ってくる生徒たちの顔を見ていると、楽しくて楽しくて、といった表情です。きっとこの子達は、おもーい腰を上げて家を出て来たのではなく、期待に胸を弾ませて家を出て来ているに違いありません。

他の子が当たるのを見て、次こそは

生徒たちにとって、自分が何か当てることが一番うれしいに違いありませんが、それよりも他の生徒が当たりを引いたとき、すぐに周りを取り囲み、何が当たったのか確認するのが楽しみの一つのようです。

「よし、頑張って通って次こそ自分が当てよう。」

そんな雰囲気が周りを取り囲んでいる生徒たちに広がっていきます。

モチベーションを高める

確かに習い事の中身には関係が無いことかもしれませんが、ガチャガチャを楽しみに通っているうちに、習い事も次第と上達してきます。

だとすると「今日も習い事に行こう!!」という気にさせてくれるこのガチャガチャを侮ることは出来ません。

中には20回分以上ポイントをためている生徒も

生徒たちの中には、1回1回ガチャガチャを回すのではなく、大切にポイントをためている子もいます。いっぺんにガチャガチャを回せば、たくさんの景品が当たるのに、決して回そうとしません。

コインがいくつもいくつも貯まること、それ自身がこの生徒にとっての楽しみのようです。

今日もお手伝い

ガチャガチャの中に入れるカプセルを用意していると、生徒達が手伝ってくれます。自分がこんな当たりが当たればいいな、と思う当たりを紙に書いて準備してくれます。

当たったあ!

今日もガチャガチャの当たりを当てた生徒の声が教室中に響き渡っています。