こんにちはこんばんは、富田です。

タイトルを見返してみたら「もし」がゲシュタルト崩壊しそうです。大げさか。

現在当学院は絶賛模試ウィークです。1年間のまとめとしてまとめ模試を全教室で行っています。来年高校入試を控えた中2生はもちろんのこと、いよいよ入試につながる成績がつき始める中1生も気合いが入っています。

そうなると小学生の立ち位置はどうなのでしょう。ウチの小学部は原則的に非受験生を指導しています(一部受験組もいますが)。中学生にしてみれば模試=入試を模したテストなのですが、小学生からしたら模試って字面すら浮かばない状態なのでは?だって、何を模しているか分かりませんからね。

ですが、小学生こそ模試は貴重な機会になり得ると私は考えています。

客観的な位置を知る

小学校の成績システムの弱点

中学校もたいがいではありますが、小学校の成績ほど実力が反映されていないものはありません。それは、実力のある子が評価されていないとか、頑張っているのに成績が一向に上がらないとか、そういうことではありません。

平たく言えば、「実力の無い子が出来ないことに気づかない」成績の付け方であることです。これにより、自分の子が抱えている致命的な弱点にオブラートがかかってしまい、保護者が早期に対策を取ることが出来なくなります。

直接指導にあたる我々からしてみたら、生徒の弱点は一目瞭然です。保護者面談などの直接お伝えする機会に指摘をすると、危機感を持って積極的に動いて頂ける方が多いですね。ただ、一部の方は弱点が数字に表れないことを理由に、どうにも危機感を持てないままでいるケースもあります。

小学校のテストの誤解

小学校で実施されるテストはあまりに簡単すぎて、多少実力が劣っていても80点が取れてしまいます。そして、80点が取れると「まあまあだね」と考えてしまう親御さんの多いこと。

色々と理由はありますが、小学校でやっているテストで80点「しか」取れないのは、イエローカードです。詳しくは私のブログで書いた記事がありますので、興味がある方はじっくり読んでみて下さい。全記事の中で3番目に読まれている記事です。

小学校の80点はデキるほうではないという話

比較をすることで分かる事

私が子どもだったときも小学校では順位が出るわけではありませんでしたが、今は輪をかけて成績や順位が不透明です。

自分がクラスの中でどの位置にいるのかは、彼らの交友関係の中での肌感覚でしかわかりません。要は、友だちの得点や成績と比較するしかないんですよね。もちろん順位をシビアに公表でもしたら、当然保護者からクレームが来てしまいますから、いたしかたありません。

そんな小学生たちにとって、塾に通っている子限定とはいえ、模試を受ける事で自分の位置が明確になるのは悪いことではありません。

もちろん少なからずショックを受ける子もいるでしょう。今まで算数が○だったのに、塾の模試を受けてみたら2000人中1800番だったなんて普通にあります。学校のテストで80点だったのに、塾のテストでは50点を切ってしまうことも珍しくありません。

ただ、そのまま現実を知らずに中学生になってしまうよりはマシです。己を知ることで弱点補強に取り組めるのですから。実際には小学生が自ら弱点を克服すべく動くことはマレなので、保護者に弱点が伝わる事の方が重要なんですよね。

順位付けを忌避する人たちも少なからずいますが、それがお子さんのためになっているのかと言われれば賛成しかねます。過剰な競争はともかく、ときどき模試を受けて自分の力の推移を見るのは有意義な事だと感じています。

忘れた単元を確認する

小学校で実施しているテストの特徴は、「習ってすぐテスト」です。習ったそのときに定着しなければいけないので、これ自体は全然悪いことではありません。反面、知識やスキルが積み重なっているかどうかはチェックできません。

本来の実力とは、その子がどの程度今まで習った事を持ち続けているかで測るべきです。その場その場でテストが出来ても、ちょっと時間が経つとポンポン忘れていってしまうようでは力があるとは言いがたいでしょう。

小学校のとき習って直ぐ忘れるのが癖になってしまっていると、中学校の定期テストで撃沈します。中学校の場合は少なくとも2ヶ月間以上の学習内容をキープしていないと得点が取れないからです。

そうは言っても、習ってから時間が経てば誰だって忘れますからね。肝心なのは忘れた事実に気づく事と、その対処をすることです。

模試は広い範囲からまとめて出題されます。その忘れてしまった内容のチェックにはもってこいですよね。模試を受けると「帳票」が帰ってきます。「帳票」の見るべきポイントは得点や順位だけではなく、ミスをした分野です。せっかく復習するポイントが絞られたのですから、結果を活かして対策しないのはもったいなさすぎます。

少なくとも解いた問題の解き直しをすべき。でも、それだけで弱点が克服されるわけではないので、ワークを集中的に解いて再び定着を目指しましょう。

この記事も参考にしてみて下さい。

中堅層は塾通いで大きく差がつく!小学生算数の思わぬ落とし穴

制限時間のある試験に慣れる

模試には制限時間があります。ウチの塾で使っている模試はそれほど制限時間が厳しいわけではありませんので、若干時間が余るのが普通です。足りないケースはめったに無いでしょう。

学校のテストでは余った時間の使い方が様々なようです。具体的な言及は避けますが、有意義に活用出来ているケースはあまり無いようですね。自由時間とか言語道断です。

時間が余ったなら、答案を少しでも良くする努力をする習慣を身につけたい。時間が足りないなら、全体を見て解けそうな問題から手を付けるのを当たり前にしたい。制限時間があるテストだからこそできる練習です。

小学校のうちからそれが当たり前になっていれば、中学で格段にテスト上手になれるでしょう。もちろん中学校ではイヤでも慣れていきますが、早い段階から良いテストの受け方が出来ていれば良いスタートを切れるでしょうし、自信もつくのではないでしょうか。

個人的に模試会社へ言いたいのは、ちょっと制限時間が長すぎやしないかということ。小学生は40分間の持ち時間がありますが、正直30分間でも充分だと思います。その方が緊張感が出て、ちょっと出来るから余裕をかましている層にとって良いカンフル剤になるでしょうに。

まとめ

小学生は、客観的に実力を試す機会が極端に少ないのですが、塾に通うことでそのチャンスが得られます。もちろん塾に通う理由の多くが苦手を克服することだと思います。それなら塾に通うのは比較的学力が低い層になってしまいますが、実は中の上くらいのレベルの小学生こそ、塾に通って「自分の本当の実力を知る」ことが大事なんですよね。そこで恐らく自分が中の上だと「思い込んでいた」と実感することでしょう。

小学生のテストが100点であっても、それがトップクラスであることを示している訳ではないことは誰しも理解していると思います。そんな簡単なテストでは測ることができない本当の学力を知る機会、それが模試なのです。

小学生自身がそんなことを理解しているはずがありません。カギになるのはもちろん保護者です。意外と多くの親が子どもの学力を正確に把握していません。そもそもその機会がありません。全国で行われている学習状況調査の得点が公開されれば話が早いのですが、自分の得点すら分かりませんしね。

現状、その役目を担うのが学習塾ということになります。中学校で初めて自分の位置を知るのではちょっと遅いので、ぜひ小学生のうちに模試を受け、常に実力を把握しておくことをオススメします。

この記事を書いた人

富田 靖之
富田 靖之螢田教室・板橋教室責任者
指導歴20年の理系担当講師。
教室ブログはムダに長文が多い上にコアな内容が多いので、お暇でしたらご覧下さい。
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