久々に本気で説教しました。富田です。

私は毎回数学の宿題ノートをチェックしています。昨年ノートチェックに関する記事を1本書きました。熱心な保護者の方しか読んでいないと思われる程度の閲覧数ですが、これを読んで頂ければ何が狙いか完全につかんで頂けると思います。

生徒のミスを見逃さない、宿題ノートチェックのススメ

この記事を書いた時点では私独自の取り組みだったのですが、効果があるということで塾全体での取り組みに格上げされました。

さて、問題は中学1年生ですよ。

つい先日までヌルい勉強しかしてこなかった子たちですので、宿題の目的も効果も意識せず、ただやっているだけになりがち。そうならないよう授業時間を丸1時間潰して、宿題のやり方について説明したのは4月のことです。

もう1ヶ月経つというのに、あまりの惨状に堪忍袋の緒が切れました。

いつもは学習法やら文具やら柔らかい話題に終始している私の記事ですが、たまにはえぐっておきたいと思います。もう1つのブログの方はいつもグリグリえぐっていますが。

ということで、辛口注意です。

宿題のゴールがおかしい

「塾の」宿題は何のためにあるのか。これ、学校とは違います。

終わらせる=ゴールではダメ

中学1年生たちが今までやってきた小学校の宿題は、「作業」という名がふさわしいでしょう。

先生から課された宿題をやって出す。自主学習ノートなるものを何でも良いから1ページ埋めて出す。夏休みにプリントの束を渡されてこなす。

全て作業です。

先生も宿題の管理はしたくありません。子どもたちも嫌がりますし。でも出さないなら出さないでクレームを付けてくる保護者もいる。仕方なくさながらアリバイ作りのごとく丁度良い分量の宿題を出すわけです。

子どもたちはそれを遊びに行く前に終わらせる。もしくは直前に半泣きで終わらせる。どちらの場合でも終われば同じゴールです。

出来る=ゴールが正解

塾は宿題を出すも出さないも、担当者の自由です。範囲・分量・難易度を意図して出題しています。

機械的に続きのページをやっておいて~なんて雑な指示はしません。

それは授業で習った内容を定着させるために出しているからです。狭い範囲をひたすら深くやって欲しいときもあれば、幅広く色々な問題に触れて欲しいときもあります。

生徒たちには答えを渡してあり、解いたら採点をする、間違っていたら解説を読む、その後に解き直す、という指示も全て行ってあります。

何度でも解き直して、出来るまでやります。どうしても分からなければ、授業前に質問に来て解決をする。そして再び解き直してから宿題ノートを提出するという流れです。

昨年からずっとノートチェックをしているクラスの生徒は、これを比較的ごまかさずに出来るようになってきました。というのも、その後にチェックテストが控えているのを分かっているからでしょう。

チェックテストで宿題の効果を測る

私は宿題で内容が定着しているかどうか、最後にチェックテストを行います。本来ならどんどん先に進めたいところですが、自分の生徒が宿題をやったら自動的にどんどん定着するなんて露ほども思っていませんので、チェックは欠かせません。

もしくは、大手塾のように大量の宿題を課すか、です。さすがにあれだけ沢山解けば、ある程度の実力の子は放っておいても定着すると思いますよ。

それでは全員を伸ばせませんので、ウチの塾はその手法を取らない、というだけのことです。

宿題のやり方1つでテスト結果が変わる

宿題が満点になるのは超レア

自分の経験則を踏まえても、習ってすぐ問題集をやったとき全問正解は滅多に無いと思います。自分で言うのもアレですが、出来る部類の生徒でしたけど、たいてい典型的なミスの1つや2つやらかすもんです。

自分の生徒の力量は分かっていますので、宿題を全問正解して直しがゼロなんて生徒はほぼいません。さて、この前提を踏まえてある生徒の宿題ノートをご覧下さい。

すごいねー(棒)。全問正解だー(棒)。なんて優秀なんだろー(棒)。

んなわけあるかい。

この宿題ノートをチェックして、すんなりOKを出すようでは塾講師失格です。

まず途中経過が無い。ということは全てを暗算したワケですね。そう問い詰めると、ほぼ確実にこう返してきます。

「違う紙に書きました」

まあ、言うよね(笑)。私も過去1000人を超える生徒の言い訳を聞いてきましたから。ほぼテンプレ回答です。本当に違う紙に書いてノートに答えだけを書くような面倒なことをする生徒はいません。

ノートチェックの観点から言っても、答えだけ書かれてしまうと途中の計算が正しく出来ているのか判断できません。答えがあっていても途中の計算を2回間違えているケースは多々あります。符号ミスも2回すれば戻りますからね。

こういったものをつぶさにチェックして、修正していくことで本番でのミスが徐々に減っていきます。そのためのノートチェックです。だから答えだけの宿題ノートはNGなんです。

宿題に本気で取り組ませるには本気でぶつかるしか無い

この「答えだけ書いてあって全問正解」という宿題ノート。同じような状況の生徒が3名いました。

大きな塾なら一人一人の細かい出来を気にしていられないでしょうし、「やってある」という状況は間違いありませんから、OKがもらえるかもしれません。

しかし、ココは全員に目が届く塾です。これを見逃していたらわざわざウチのような小さい塾に通わせる意味が無いじゃないですか。

断腸の思いで全員に宿題をイチからやり直しさせ、途中経過ももれなく書かせました。中2や中3なら全部終わるまでやらせるところですが、さすがに中1になりたてのルーキーなので、夜はある程度の段階で切り上げさせ、翌日に教室へ持ってくるよう指示しました。

で、先ほど全員分集まったところです。

塾に自力で来られる子もいれば、遠方から保護者の送迎が必要な子もいます。親御さんの事を考えるとわざわざ授業の無い日に教室まで送り迎えさせられるのは嫌だと思うんですよね。

その保護者の方々の顔がよぎりながらも、やるべき事はやらせないといけない。それが塾です。

彼らに強い語調で宿題に関して注意するのも楽しいことではありません。ですが、「たかが宿題」と考えている彼らの認識を改めるために、本気で叱ります。多大なエネルギーを注ぎます。

こうして持ってきた宿題ノートを見ると、キチンと取り組んでいるものは紙面の迫力が違いますね。

宿題は苦戦しても良い

誰しも間違いが沢山並ぶのは嫌でしょう。宿題とはいえ、なるべくだったらマルがたくさん並んで欲しいですよね。

でも、宿題は本番ではありません。そういう意味では「たかが宿題」と考えるのはアリです。たかが宿題なんだから、いくら間違えても良いんです。その代わり、見つかった弱点に対してどれだけ根気強く取り組めるか。今風に言えばコミット出来るかが重要です。

例えばこのノート。

決して満点ではありませんね。私が小3から指導しているこの子は本来バツをつけるのを強烈に嫌がります。でも、長くやっているだけあって、宿題の意義を理解してますよね。それがノートに書き記された「間違えた原因」であったり、きちんと自力で1から解き直しをしていたりするところに表れています。

見た目上は先ほどの「答えだけ書いてあって満点」の方が良いですけどね。本気度が全く違うんですよ。

正しく宿題をやった生徒は結果を出す

今回ブチ切れた件とは違う教室で、以前ある生徒を厳しく指導しました。

そもそも宿題をやってこなかったのです。

このときも同じような説教をして、終わるまでやるように指導したんです。するとその生徒は「やり方を忘れてしまいました」と白状しました。

まあ、1週間何も触れずにいたら当然新しく習ったことは忘れます。当然です。それもまた宿題をやらなかったツケですよね。

そうは言っても忘れっぱなしだと何時になっても帰ることが出来なそうだったので、その生徒の目の前に陣取り、1つ1つ式の書き方からネチネチネチネチ細かく指導し直しました。

いやあ、本人にとっては嫌だったと思いますよ。すぐそばでずっと見張っているようなもんです。一切誤魔化しも緩みも許されないんですから。

そんな事があった次の回、彼が提出した宿題ノートは激戦の様子が記されていました。

字が汚いのはさておき、自分に対してとても正直に取り組んだのはひしひしと伝わってきました。

そして驚いたのは、その後のチェックテストで8点だったこと。ちなみに前の週は1点です。

驚いたというのは大げさですね。これは全く予想通りです。宿題をごまかさずにキチンとやる。これでチェックテストが悪い結果に終わるわけありませんからね。

これがキチンと継続してくれればどんどん伸びていくと良いのですが、ちょっと油断すると元の木阿弥になりかねません。今後もキチンとノートチェックに取り組んでいかねば。

まとめ

ひとくちにノートチェックと言っても、どこまで深く見るかは塾によって違いますし、チェックすらしないケースもあります。

そこら辺の塾とは比較にならないくらい深く細かくチェックをしている自負はあります。

正直楽な作業ではありません。何しろお説教するキッカケになったノートをチェックしていたときは、作業中に激怒するくらいでしたし、同時にその後の対応を考えてリアルに胃痛に襲われましたから。

無事に中学1年生たちのノートが改善したことで少し楽になりました。

ちなみにずっと宿題に対して真摯に取り組んでいる生徒に関しては、多少チェックを緩くしています。書き方についても自己流を許しています。最初はちゃんと言われたとおりにやっていますし、誤魔化すこともしません。そのうちにそれぞれ自分に最適化していった結果、自己流になっていった。これは悪いことではありません。

その段階になればある程度手が離れます。ここまで早い子で半年、遅い子だと入試直前まで目が離せません。

引き続き注視して行きたいと思います。保護者の皆さんもぜひ1回宿題ノートをご覧になってはいかがでしょう?

お子さんの字の汚さに目眩がするか、私のコメントに愕然とするか、お子さんの頑張りに感心するか、果たして(笑)

この記事を書いた人

富田 靖之
富田 靖之螢田教室・板橋教室責任者
指導歴20年の理系担当講師。
教室ブログはムダに長文が多い上にコアな内容が多いので、お暇でしたらご覧下さい。
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