こんにちは、富水教室の山田です。

ただいま面談期間中

今週のエコール学院は、面談期間です。
来週からは夏期講習が始まりますので、この夏に各自が頑張ることなどを話します。
中学生と高校生は、学校の定期テストの結果、小学生達は、事前に『まとめテスト』を受けさせていますので、その結果を踏まえて話をしていきます。

さて、先週は小学4年生と小学5年生の夏期について書きましたので、今週は小学3年生と小学6年生の特訓内容について書きたいと思います。

小学3年生

3年生は、前期に『かけ算のきまり』と『わり算』、後期に『たし算・ひき算』と『円と球』を復習していきます。

かけ算のきまり

かけ算九九、これはみんなリズミカルに覚えています。
しかし、この『きまり』は軽視しがちです。
3ずつ増えていくとか、5ずつ増えていくというようなものなのですが、あまりそれを意識して九九を考える生徒はいないと感じます。
ただ、その感覚があると、九九の先の計算でも役立ちます。
小5で学習する倍数は、このかけ算のきまりを理解していれば、11の倍数とか13の倍数、17の倍数などといわれれても、かけ算ではなくたし算で処理できます。
かけ算は九九で終わりではないので、きまり、忘れずにいて欲しいです。

わり算

わり算で注意すべきは、やはり『あまり』です。
わり算をやるには九九が土台になりますが、いつでも割り切れるわけではありません。
わられる数に最も近く、その数より小さな九九を見つけ、ひき算をする。
1つの計算をするのに、これだけの過程があります。
大人なら簡単ですが、小学3年生からするとなかなかの大変さです。
計算だけでも少し手間なのですが、これが文章問題になると更にもう一手間かかります。
『あまり』の扱いです。
例えば、『35個のアメを4人に同じ数ずつ配ると、1人分は何個になりますか。』という問題、この時のあまりは考えません。商の8が答えになり、『8個』が正解です。
しかし、『35人の生徒がいます、1つの長いすには4人が座れます。長いすはいくつ必要ですか。』という問題、この時のあまりはプラス1しなければなりません。商の8に1を加えた9が答えになり、『9脚必要』が正解です。
3年生達には、このあまりの扱いに慣れてもらいます。

小学6年生

6年生は、前期に『倍数と約数,分母のちがう分数』と『分数のかけ算・わり算』、後期に『対称図形』と『文字と式』を復習していきます。

倍数と約数,分母のちがう分数

いまの神奈川県公立高校入試を戦うには、何と言ってもこの分数の計算を完璧にしなければ勝負になりません。
中学生になって数学が苦手だという子は、結局ここが曖昧だったんだねという場合が多いです。
ただ、中学生になるとプライドがじゃまをして、なかなか小学生からの復習をやってくれません。
小6のみんなは、何とかこのタイミングで完璧にして中学生になって下さい。

分数の計算で大変なのは、かけ算・わり算よりこのたし算・ひき算です。
分母が違えばいきなり計算をすることはできません。
まずは『通分』です。
通分をし、ようやく計算できたといっても、残念ながらまだ終わりではありません。
最後は『約分』です。
分数のたし算・ひき算でみんなの頭を悩ませるのは、この『通分』と『約分』です。
ではこの2つ、スムーズにできない原因は何なのか。
それは、通分なら『最小公倍数』、約分なら『最大公約数』を理解していないからです。
つまり、分数の計算が苦手だからといって、分数の計算練習をしようというのは安易な考えなのです。
その単元の前にある、『倍数と約数』ここの復習をやらなければならないのです。
したがって、エコール学院の生徒達には、倍数と約数から復習をやらせます。

分数のかけ算・わり算

単元のタイトルとしては『かけ算・わり算』ですが、それだけをやるわけではありません。
小数が混じった計算や四則混合も復習していきます。
四則混合、計算の順序というのは小4で学習する内容ですが、数が分数や小数になるとやはり精度が落ちてしまいます。
6年生達には、この夏で分数マスターになってもらいたいと考えています。

テスト検証レポート

最後に、私が面談に向け準備していることの話をしたいと思います。
中学生は定期テストの結果を踏まえて面談をすると前記しましたが、私は各自の『テスト検証レポート』を作成しています。
これがなかなか大変なのです。
せっかくなので、どんな内容を書いているのか、ご紹介します。

テスト結果の見方

テスト結果は、自分の得点だけを見ていては正しい評価はできません。
問題の難易度と比較して、自分の得点がどうだったのかを検証する必要があります。

極端な例でお話致します。
『平均点が40点のテストで35点を取った場合』と『平均点が20点のテストで25点を取った場合』得点だけを見てしまうと35点の方が良さそうです。
しかしこの場合、価値があるのは後者の25点です。前者は平均点より5点低いですが、後者は平均点より5点高いです。
この様に、周り(平均)と比べて自分がどのポジションなのかが長い目で大切になってきます。
もちろん中学生のテストで、40点以上の得点は褒めてあげるべき内容です。それは大いに褒めてあげて下さい。

得点の上下

平均点との比較

今回の○○ちゃんの得点を、平均点と比較した結果は下記のようになります。
英語…+○.○点 数学…+○.○点 国語…-○.○点
理科…+○.○点 社会…-○.○点

3科合計…+○.○点 → 3科平均…+○.○点
理社合計…-○.○点 → 理社平均…-○.○点
5科合計…+○.○点 → 5科平均…+○.○点

前回との比較

前回と今回の平均点の上下を踏まえて○○ちゃんの得点を検証すると下記のようになります。
英語…+○.○点 数学…-○.○点 国語…-○.○点
理科…+○.○点 社会…+○.○点

3科合計…-○.○点 → 3科平均…-○.○点
理社合計…+○.○点 → 理社平均…+○.○点
5科合計…+○.○点 → 5科平均…+○.○点

科目について

英語

英語、単語での間違えが○問、文法での間違えが○問、会話表現での間違えが○問、日々の授業に関係する問題での間違えが○問と、幅広く間違えがありますので、1つ1つ丁寧にやっていく必要があります。
日々の授業に関係する問題は、授業中に歌った歌のタイトルを答えなさいという問題です。
これは、学校の先生からしたらチャンス問題として出題したはずです。
1回だけしか歌っていないとかではないので、授業中の集中力に疑問を感じます。
実際、この問題は内申の『感心・意欲・態度』の項目にあたります。
この問題を間違えたということは、テストの得点がその分下がったということだけではなく、集中して授業を受けていないと判断され『感心・意欲・態度』の観点が下がってしまいます。

数学

数学は、テスト○日前に提出物が○ページも残っているというトラブルがありました。
それを考えると、よく○点が取れたな良かった良かったとなってしまいますが、もちろんこれが今後の課題です。
トラブルがあったなかでも○点を取ることができたのは、中1準備講習の時から、何度も何度も確認テストをしてきたからだと思います。
今回の定期テストまでに、合計で10回以上の確認テストを乗り越えてきましたので、着実に力をつけていたのだと思います。

国語

国語については、やや心配をしていただけに国語が2番目に高得点だったことは少々以外でした。
国語での心配は読解力です。
短期的には養えない力なので、最初のうちは『漢字で減点されないように』注意が必要です。
例年の生徒達にも、英単語は過去形や複数形など変化をしていきますが、『漢字に変化球は無い』覚えた物がそのままゴールだ、中学生の国語のテストで、漢字を間違えるということはあってはならないと話しています。

理科

理科は、平均点との差が+15点から+2点となってしまいました。
この教科は、普段あまり勉強していない教科です。
いま、塾で理科社会は受講していませんが、週末にその週に学校で習ったことをまとめたり、用語の暗記をしたりと少しずつ意識をしていきましょう。
社会との大きな違いは、用語を暗記して終わりではないところです。
その後に操作や計算があります。
操作、計算の練習を試験対策期間に行うためには、用語などの基本事項は、やはりテスト2週間前までに7割8割は定着させておきたいところです。

社会

社会、不可解な間違えが多くありました。
○と○は方位の問題です。
しかも、16方位などの複雑なものではなく、東か西かの問題です。
○と○も同じく地図からの問題です。
直線上にその都市があるかどうかという問題なので、この○問、本当にできなかったのかと不思議です。
○と○と○も、ただ経線と緯線の数を数えるだけです。
問○から問○まであり、○問はできているので、やり方や意味が分からなかった訳ではありません。
なぜこの○問だけ間違えたのか、これも不思議です。
これら以外にもったいないというものは、漢字間違えでの○点減点と、人口密度の計算ミスによる減点です。
この人口密度の問題、配点が○点なので間違えてしまうと痛いです。
上記した問題は、けっしてできないような問題ではないと思います。
これら全てが正解になっていればプラス○点です。
今回の社会、じゅうぶん○点以上を取るチャンスはあったと思います。
歴史の問題では、ちゃんと覚えていなかったから苦し紛れに書いたのでしょうが、明らかにおかしい解答がありました。
猿人ができることは何かという問題でした。
『( ① )をする』と『( ② )を使用』の①と②に当てはまる言葉を答えるのですが、①には「△△△」、②には「△△△」と書いてありました。
当てはめて確認すればおかしいのは分かると思います。
①は、『(△△△)をする』になります。
②は、『(△△△)を使用』になります。
空欄をつくらないようにという姿勢は大事なことですが、せめて、意味不明の文章にならないような言葉をチョイスしましょう。

総合

英語や数学は積み重ねの教科でなので、前の部分がちゃんと理解できていないと、その後の部分もできなくなってしまいます。
したがって、この2教科は、間違えた問題は必ずできるようにして次に進んで下さい。

理科や社会は単元が独立しているので、前の部分が覚えられていなくても、今のところからちゃんと勉強すれば、これから先の単元は問題なくできます。
理科・社会の場合は、慌てて前の部分のやり直しをするのではなく、先ず今学校で習っている部分をしっかりと理解することを心がけ、時間に余裕ができたときに前の部分の復習をするようにしましょう。
ただし、なぜ今回のような結果になってしまったのかという原因だけは、忘れてしまう前に確認しておかなければなりません。

第2回定期テストについて

第2回テストは、今回の反省を糧にさらなる成長ができると思います。
第2回テストでの最大の注意点は、夏休みが終わった瞬間に、もうテストまで2週間もないということです。
たった、○日間しかありません。
つまり、もし提出物が夏休み後に残っていたら、今回よりも状況が悪いということです。
次回は、実技科目もテストです。
教科数も2倍になりますので、夏期講習の後半からは、もうテストだ、という意識でいなければなりません。
夏期の後期から試験対策をする為には、夏休みの宿題や第2回テストの提出物は、もちろんそれまでに終わりにしておく必要があります。
テストまで『あと○日』、計画的に日々を過ごして下さい。

次につなげてもらえれば

一人ひとりにこのようなレポートを作成しているので、なかなか大変です。
が、次回のテスト、これを参考に良い結果を出してもらえれば、嬉しいですね。