「みんなで外で遊んでくるから。」

と、小学生にこう言われたら、みなさんどんな遊びを思い浮かべますか?

私の場合は、鬼ごっこやおままごと、ドッチボール、キャッチボール、野球、といったところでしょうか。「外で遊んでくる』というのは「友だちと何かいっしょにしてくる」という意味に捉えます。

公園でテレビゲーム

私は犬の散歩に夕方出かけるのですが、公園でよく小学生達に出くわします。

ところが、

シーソーに腰掛けて、皆別々の方向を向いて、テレビゲームをしているのです。

この子達は、「みんなで外で遊んでくるから。」といって家を出てきたのでしょうか?

毎日のように同じ光景を見かけると、さすがに疑問を持ちます。

親たちは、外でスポーツやゲームをしている、我が子の姿を想定しているのでしょうか?

それとも、このようにシーソーに腰掛けて、ゲームをしている姿を想定しているのでしょうか?

一人きりで部屋にこもって遊んでいる子どもを見たらどうでしょう。きっと親はその子のことを「誰かにいじめられているのだろうか」などと心配するでしょう。

子ども達が外で友だちと遊んでくれる、このことはとても良いことですが、果たしてシーソーの上に座ってそれぞれがゲームをする のが良いことでしょうか?

これでは、家の中で1人こもってゲームをしているのと何ら変わらないのではないでしょうか。

このままでは、人と人とのつながりが出来ないのではないかと心配になってきます。社会に出たときに、お互いにやりとりすることが出来ない大人に育ってしまうのではないだろうかと心配になります。

やはり、外ではスポーツやドッチボールなど、友だちとのつながりのあることをしてほしいものですね。

勉強も同じ

勉強もこのところ同じような傾向が見られます。

「一緒に塾に行ってくるね。」という言葉が、行き帰りが一緒というだけで、勉強の中身は個別対応、帰りにまた一緒に戻ってくる。こんなことがよくあります。

塾で1人でコツコツと勉強姿を見ると、これは「外で遊んでくるから」といって、テレビゲームをしている子達と変わりないような気がします。

学校での授業はクラス形式です。何故このやり方が長く続いているのか、それは、この方法がすぐれているからなのではないでしょうか。

クラスの人数が多いほどよく伸びる

かつて学校での1クラスは50人に届きそうな時代がありました。しかし、今では1クラスは40人から少ないところでは26人です。比較してみると人数が少ない方が、生徒達が伸びるように感ずるのですが、結果はその逆です。

ある統計によると、1クラスの生徒の人数が多いほど、競争の中で生徒全員が伸びるのだそうです。

勉強も遊びも人と人とのつながりが大切

お互いに競い合う中でお互いが伸びていく、お互いの関係の中から人間づきあいが出来ていく。

大切なことではないでしょうか。