2019年6月前半のニュース解説つくりました!

今回の老後2000万円問題といい、高齢者ドライバーの事故多発といい、少子高齢社会がもたらすよからぬ副産物がここにきていよいよ表面化してきたなというのが正直な感想です。

「少子高齢社会」を教科書で学んだときは「単に子どもが減って、高齢者が増える現象」としか覚えていなかった人も多いことでしょう。
その先にある問題を思い描く力、さらにその解決策を思い描く力がこれからの私たちに必要なのかもしれませんね。

それでは解説行ってみましょう!

問題編が気になる方はこちらをどうぞ→2019年6月前半のニュース

東京2020オリンピック聖火リレー、日程発表

6月1日、東京2020オリンピック聖火リレーの日程が発表されました。
スタートは2020年3月26日、場所は福島県にあるJヴィレッジというスポーツ施設です。

今回の聖火リレーのコンセプトはHope Lights Our Way.(希望の道を、つなごう。)です。
3月26日か121日間をかけて、被災地や世界遺産などをルートに盛り込み47都道府県を駆け抜けていきます。

福島県を出発した聖火は栃木、群馬と北関東を進み、中部から太平洋側へ進路をとり近畿を通って四国をめざします。四国最後の愛媛県から一気に大分県へ移動し、途中沖縄をはさんで九州を駆け抜けていき中国地方へ突入。今度は日本海側のルートをすすみ近畿、中部、東北、北海道ふたたび東北へ戻ってきます。宮城県から静岡県に移動して聖火リレーもラストスパート残りの関東甲信越の都県を駆け抜け、7月24日に東京に到着します。

1日の終わりとなる市町村では「セレブレーション」と呼ばれる聖火到着を祝うイベントが開かれる予定です。
現在、聖火ランナーを募集しています。選ばれたら一生の思い出になりますね。
公式サイトはコチラ→オリンピック聖火ランナー募集

老後2000万円問題、波紋広がる

6月3日、金融庁が「夫婦で95歳まで生きると生活費が2000万円不足する」と試算した金融審議会報告書が物議を醸している。

「支給される公的な年金では老後の生活費はカバーしきれないので、年金に頼らず老後の資金は自分で貯めなさい」ともとれるこの報告が、世間でも国会でも話題となっています。

そもそも年金制度というのは「自分が働いているときにお金を納める代わりに、老後になって国からお金を支給してもらう制度」です。自分が仕事をやめて働けなくなったときに備えて国がつくった制度で、納めているお金がその時受給対象になっている高齢者に給付されます。

しかし、少子高齢社会を迎え、年金をはじめとする社会保障制度に大きな問題が生じます。
少子化とは働き手の減少、つまりお金を納める人の減少を意味し、高齢化とは、高齢者の増加、つまりお金を受け取るべき人の増加を意味します。「納める人が減り、受け取る人が増える」ということは納める人の負担が増え、受け取る人の金額が減る可能性があるということです。

10年以上前からこのような問題は言われて続けてきましたが、今回の「2000万円不足」と衝撃的な形で報道されると、否が応にも焦りが生じてしまいますね。

最近では「貧困老人」や「下流老人」という言葉が叫ばれるようになっています。
老後はのんびり過ごしたいという思いとは裏腹に、減り続ける年金受給額で生活を圧迫される高齢者が増加しているのが現実です。

これを受けて、野党(政権を担当しない側の政党)はここぞとばかりに政権批判をしています。批判の先に具体的な対策などが示されるといいのになと個人的には思います。国民をないがしろにしない国会運営を望みます。

安倍首相、在位期間歴代3位に

6月6日、安倍晋三内閣総理大臣が初代内閣総理大臣の伊藤博文と並び、在位期間2720日で歴代3位となりました。

現在2位の佐藤栄作が2798日、1位の桂太郎が2886日ですので、このまま行くと2019年11月20日に歴代単独トップの在位期間になる見込みです。

その前に参議院選挙も控えていますし、何が起こるかはわかりませんが平成の終わりから令和の時代を駆け抜けた偉大なる内閣総理大臣になっていくのでしょうか。

しかし、これだけ長期政権になると若い子の中には内閣総理大臣=安倍さんといったイメージができあがってしまっているかもしれませんね。昔は不祥事やなんやかんやでころころ総理大臣というのは変わるものなんだというイメージがあったものですが。

逃亡犯条例めぐり、香港で大規模デモ

6月9日、香港で参加者100万人を超える大規模なデモが起きました。

香港の人々は何をそんなに強く抗議しているのでしょうか。
なるべくわかりやすく説明していきますね。

香港の正式名称は「中華人民共和国香港特別行政区」です。
1997年にイギリスから中国に返還された香港ですが、イギリス統治下で長らく資本主義経済をとっていました。対して中国はご存じの通り社会主義経済です。つまり香港というのは資本主義と社会主義の二つが側面をもつ「一国二制度」をとる世界でも類を見ないエリアなのです。

中国側が香港は資本主義を維持していく方針を打ち出したことから、同じ国であってもまるで別の国であるかのようなポジションに香港は置かれているのです。

たとえば同じ国なのに中国と香港では通貨単位が異なります。中国は人民元ですが、香港は香港ドルです。

また、交通ルールも異なります。中国は自動車が左ハンドル右側通行ですが、香港は日本と同じで右ハンドル左側通行なのです。中国に属していながら、高度な自治都市として存在しているエリア、それが香港なのです。

そんな中国と香港の微妙な関係の中で、今回問題になったのが「逃亡犯条例」の改正案。
犯罪者を他の国へ引き渡す際には協定を結んでいる必要があるのですが、中国と香港は今までこの協定を結んでいませんでした。

それを今回改正して、中国などへ犯罪者を移送できるようにしようという案を香港政府が提出したところ、それに猛反対した市民によって今回のデモが引き起こされたというわけです。
一国二制度の自治が崩れ、中国の監視下に置かれることを不安視したのです。

政府は審議を一時見送ることを決めたものの6月16日には改正案の廃止を求めて、今回よりもさらに多い参加者およそ200万人のデモが発生しました。あくまでも主催者発表の人数のようですが、香港の人口がおよそ740万人なので、市民のおよそ4人に1人がデモに参加している計算になります。日常生活に支障をきたすレベルですね。

もうすぐ開かれるG20でこの香港問題を取り上げてもらうべく、市民がアピールしていますね。今後の動向に注目です。

安倍首相、イラン訪問

6月12日、安倍首相が日本の総理大臣として41年ぶりにイランを訪問しました。

今回の大きな目的は、アメリカとイランとの仲を取り持つことでした。
オバマ大統領のときは「イラン核合意」によって、核を保有しないことと引き換えに経済制裁を解除するという状態にこぎつけましたが、トランプ大統領に代わった途端、イラン核合意から離脱し、経済制裁を再開し、緊張状態が続いています。トランプ大統領の思惑が計り知れません。

訪問中、イランの最高指導者であるハメネイ師と会談しました。会談の中でハメネイ師から「核は保有すべきではない」という言葉を聞き出せたことが評価されています。肝心のアメリカとの話は「トランプ大統領とは交渉しない」と言い放たれてしまったようですが(汗)

中東で日本のタンカーに砲撃

ちょうど安倍首相がハメネイ師と会談6月13日、中東のホルムズ海峡付近を航行していた日本の海運会社のタンカーが2度に渡って砲撃を受けました。

アメリカは真っ先にイランの仕業だと指摘しましたがイランは関与をきっぱり否定。真相はまだはっきりしていません。

砲撃を受けたのが石油輸送の要となるホルムズ海峡の近くということで、今後の石油輸送に影響が出ないかが心配なところです。
先のアメリカとイランの問題もそうですが、万が一軍事的な衝突に発展してしまうと間違いなく石油の供給に悪影響となります。
供給が不十分になると価格が高騰します。日本のみならず多くの国で人々の生活に影響が出てくることでしょう。

できるだけ早急に、平和的な解決を願うばかりです。

まとめます

あっという間に2019年も半分が終わろうとしています。5月に新元号に変わったこともあって「え?まだ始まったばかりじゃないの?」という感覚におちいってしまいますよね。ぼーっと過ごしているとあっという間にオリンピックイヤーに突入してしまいそうで怖いです。

余談になりますが、2019年これまでのところ、昨年の「U.S.A.」級に日本中を席巻するようなヒットソングは出ていませんね(汗)。結構チェックしているんですけど、自分が知らないだけだったらごめんなさい。
令和最初のヒット曲の登場を今か今かと待っている今日この頃です。

それでは次回も時事モン、ゲットだぜ!

この記事を書いた人

加藤 正和
足柄駅前教室責任者/文系科目担当/時事モンGOの中の人

・「熱しにくく、冷めにくい。」一度火が付いたら止まらない性格。
・「書けそうで書けない絶妙なポジションの漢字」を探すのに夢中。

ユーミンとサザンとミスチルと中島みゆきとももクロをこよなく愛しております。でも最近のヘビロテはヒゲダンです♪
ビールと日本酒をこよなく愛しております。
したがって、カラオケと居酒屋をこよなく愛しております。

めったにブログ書きませんが
筆無精の「全力」をご覧ください。