ついに7月。

夏がやってきました。

どこかにお出かけの予定はありますか。

中3生はそうもいきませんね。

中2生はある意味で中学生最後の夏「休み」かもしれません。

小学生。学校の授業が止まります。

せっかくの休みです。思い切り羽を伸ばして、普段できないことをしてみてほしいものです。

好奇心は成長の素。

でもここでひと頑張りして、グッと力をつけてみませんか。

国語は学力の源泉です

学校で習う教科は多岐にわたります。

英語・算数(数学)・国語・理科・社会・・・などなど。

小学生の場合には学年によって科目は変わります。

でもそのどれもが共通しているのは先生が言葉でもって教え、教科書から言葉でもって学び、言葉でもって問題を解く、という点です。

じゃあその言葉を学ぶ教科は何かと言えば、言うまでもなく国語です。

もちろん国語だけできれば何でも出来るというほど万能ではありません。

しかし言葉の知識が豊富だったり、それを使いこなす力が高ければ高いほど、勉強面での効率も変わります。

たとえば先生の話を聞くにしても、先生の説明の中で知らない言葉が出てきてばかりでは、頭が?マークで埋め尽くされて話を聞くどころではありませんよね。

一方で言葉を多く知っていれば、たとえその言葉自体を知らなくても「こんな意味かな?」と推察することもできます。

話を聞くことに集中できる、理解しながら聞くことができる。

その時点でかなり効率的に勉強が進むのが分かります。

だから言葉の力をつけていくことは重要なんです。

小学生よ言葉の力を鍛えよう

以前あげた記事にも上と似たようなことは書いています。

で、言葉の力をつけるのに最適な時期はいつかと聞かれれば、まよいなく「小学生のうち」だと答えます。

時間的な余裕が(その後の中学生活や高校生活と比べると)あることがまず第一の理由。

言葉の力をつけるにはある程度の習慣が必要で、その習慣を身につける(当たり前だと思う)のは早いうちに超したことはないのが第二の理由。

そして何より好奇心が旺盛な時期だから、というのが最後の理由です。

(もちろん中学生や高校生から始めたからといって、遅すぎるということはありません。ただかなり根気はいると思います。なにせ、それまで見過ごしてきた、見ないふりをしてきたものに立ち向かわなければいけないので。)

ということで、今年の夏期特訓は「言葉の力をつける」ことをメインの目標に掲げ、授業を行います。

言葉の力を磨くには

以前、紹介した言葉の力の磨き方をご覧ください。

国語指導の現場から 読解力のさらなる磨き方

上の記事で紹介した方法を今回の夏期特訓では取り入れます。

1. 漢字練習と漢字の意味調べをドッキング

驚く人も多いかもしれませんが、小学生(時には一部の中学生も)の多くはその漢字の意味を知らず(考えず)に何回も練習しています。

逆にそんな苦行をよくできるなと感心してしまいますが、そうした練習をした場合、数週間後にはすっかりそれらの漢字が記憶から忘れ去られてしまいます。

漢字の成り立ちやつくりにはそれぞれ意味があり、それらが組み合わさって一つの字ができています。

裏を返せば、そうした成り立ちや意味を知っていれば、覚えた漢字をパズルのように組み合わせていくだけですむようになります。

また、同音異義語や同訓異字などの同じ読みだけど違う漢字にも強くなります。

ということで、指定した漢字テストの範囲ででてくる言葉(熟語)を書いて練習するだけでなく、その意味も調べて理解してもらおうというわけです。

漢字練習用のシート

2. 調べた言葉を使って短文を作る

言葉は意味を知っただけではわかったとはいえません。

正しく使えるようになって初めて、わかったといえるのです。

ということで、漢字テストと組み合わせて短い文を作ってもらいます。

こうなると生徒にすれば大変です。

ただ調べて終わりではなく、さらにその意味も覚えなければなりません。

しかも辞書的な意味を丸暗記するのではなく、使える形でかみ砕いて覚えなければいけません。

かぁ~大変だ。

そこであらかじめ取り組み方のアドバイスをしておくと、辞書で調べるときに意味が書いてあるところ以外に注目してみるとよいでしょう。

例文などがあるのでそこでどう使われているかなど参考にすることができます。(例文を丸覚えしないように。)

人によってはかなり苦労するかもしれません。でも間違いなく言葉の力はつきます。

だって、自由自在に使える言葉が増えるわけですからね。

ぜひ頑張って言葉の力をつけていきましょう。

夏期特訓の他内容

漢字の意味調べ、短文作りに終始してもいいのですが、せっかくの夏の機会なので読解も行います。

学年によって内容は様々ですが、共通して考えておきたいのは「言葉の意味」。

せっかく漢字テストで意味調べをします。

そのときだけ「この言葉の意味はなんだ?」と考えるのではなく、文章の中でも「ん?この言葉の意味気になる」となってくれば、一度で二度おいしい、一石二鳥です。

そうしたつながりの中で「言葉の力」をつけていきます。

夏の特訓をこえて、国語に自信が持てるようにガツガツ使える言葉を身につけていきましょう。

あ、そうそう。

夏休みの宿題によくある感想文も国語力を伸ばすよい題材です。

それについても前回記事を書いたので、空いた時間に目を通してもらえたら幸いです。

 

この記事を書いた人

陌間 和将
山王教室の責任者・国語の教科責任者を担当しています。
日常の授業を通して考える習慣を身につけてもらうべく、様々な仕掛けを凝らして授業をしています。