定期テストで国語の点が伸びない。

どんな対策をしたらいいか分からない。

そんな人向けのあまり気楽ではないアドバイスです。

1.教科書を読み込む

まず第一に学校のテストは範囲が決まっています。

にも関わらず教科書の文の内容をあまりしていないままテスト当日をむかえてしまう人も少なくありません。

定期テストで高得点を取りたいのならば、まず第一に取り組むべきは教科書の読み込みです。

音読をして読めない漢字がないか確認をする。

意味の分からない言葉を調べる。

この2つは必須レベルです。と、同時に語彙力や漢字練習にもつながるのでテスト以降にも役立ちます。

その上で、どこに何が書いてあったかが思い出せる程度には内容に目を通すべきです。

そのためには説明文であれば、「それ」「これ」などの指示語が何を指しているか考えながら読む。

物語であれば、登場人物の気持ちとそうなった原因を考えながら読む。

目安としては、人にどんな内容か簡単に説明できれば十分でしょう。

どういう話の展開で結論までいくのかをたどっていけるレベルまで読み込むとよいです。

2.内容を十分に理解した上で問題集に取り組む

内容を十分に理解したら問題に取り組みましょう。

内容を良く理解していないのにも関わらずいきなり問題集に手を出す人がいますが、それは時間の浪費です。

しかも内容がよく分かっていないから出来も悪くモチベーションも低下します。

「問題を解くこと=勉強」と多くの中学生は考えがちですが、僕から言わせれば「問題を解くこと=知識量の確認」です。

自分の理解は果たして正しいのか、どのように聞かれるのか、不足しているものは何か。

そうしたことを確認し、間違っているものは修正し、足りないものを補うために問題は解くべきです。

問題を解くことで新たなヒントが得られることはありますが、それは内容の理解が十分な場合です。

さっぱり分からなければ潔く教科書の読み込みに戻ってください。

さて、ここで触れておきたいのは教科書を穴が開くほど読んだのに問題演習のデキが悪い場合です。

この場合、一番に考えられるのが問題文の読み込み不足です。

つまり、何を質問されているかに注目できていないということです。

そういうときは問題文と自分の解答を声に出して読んでみてください。

声に出して読むことで解いているときには気づかなかった質問内容が明確に見えてきます。

加えて選択問題では合っている選択肢の根拠を文章中から探す。

間違っている選択肢のどこが間違っているかを指摘する。

ここまで解き込めたら十分です。

というか、ここまでやりこむだけでかなりの時間を要します。

何を勉強したらいいかなんて言ってる余裕はないはずです。

3.テスト直前は教科書の内容を読み返し、解いた問題を見直す

教科書を読み込んで、問題集の隅々まで使いたおして十分な準備ができたなら、テスト直前にすることはそれまでやってきたことの確認で十分です。

テスト数日前に焦って問題を解いているようではそもそもの勉強計画に問題があります。

次の機会に必ず修正すべき点です。

「次の機会」と書きましたが、この時期の中3生に「次の機会」はありません。

最大限の準備をして、11月のテストに臨むべきでしょう。

今回の内容を参考にしてぜひ得点アップを目指して下さい。

だれでも思いつくが実行する人は少ない、少ないがゆえに

これまでのアドバイスはどこかで聞いたことのあるような、手垢まみれのものばかりです。

さらにはこのアドバイス通りにやるのは時間的にも集中力的にもかなりきついでしょう。

でも勉強、とくに国語は才能を別にすれば長期間の蓄積で花開く科目です。

読み方やちょっとしたコツが分かればすぐできるようになる科目ではありません。

むしろ時間がかかる分、前もって勉強計画は立てておくべき科目です。

それを心がけてテスト勉強の準備をしてください。

なお、初見文章を解くことになる入試では同じ方法は使えません。

それについては後日改めて記事にします。

この記事を書いた人

陌間 和将
山王教室の責任者・国語の教科責任者を担当しています。
日常の授業を通して考える習慣を身につけてもらうべく、様々な仕掛けを凝らして授業をしています。