中3はいよいよ入試に必要な成績の出る定期テストを迎えようとしています。

これからどの様な点に注意して高校を決めていったら良いのでしょうか。

内申点の確保を

まず大切なのは、行きたい学校に必要な成績(内申点)を確保することです。

神奈川県の場合、中2の9科目の成績と中3の9科目の成績を2倍したものの和が高校入試で使われます。であるならば、それに必要な内申点を確保しておく必要があります。

成績が確定したら高校選び--まず私学から

成績が確定し、中2・中3の学年の成績が出そろったらそれに見合った高校を受けていきます。

私立高校は、確定した成績(内申点)を元に進路指導が行われます。12月16日頃を目処に各高校とも事前の打ち合わせ(打診)が行われます。ここで受けることが出来るかどうかが確定します。早めに志望校を決定し、学校の先生に伝える必要があります。

事前の打ち合わせの日を過ぎると、どんなに成績が足りていても受けることが出来なくなりますので注意が必要です。

公立高校は最後まで諦めずに

公立高校は多少低い内申でも受けることが出来ます。これからの勉強次第で、行かれるところに行かれなくなることもあります。逆を返せば、行きたいところに内申点が足りなくとも、今後の頑張りで行かれるようになります。諦めるのではなく、最後まで粘りましょう。

模擬テストの成績の推移を見て決める

公立高校を受ける場合入試までの数か月間にいくつかの模擬テストを受けてみると良いと思います。神奈川県下では、全県模試・新教育ぴったり模試、などの会場テストが行われます。また、塾に通っている生徒は塾内で行われる入試対策テストも参考にしていくことが出来ます。

模擬テストの推移を見ていく中で、右肩上がりに成績が上がり、志望校に必要な成績に達している場合は心配する必要はありません。

ところが、得点の振れ幅が多い場合や、模擬テストを重ねても志望校に必要な得点に達していない場合、あるいは、今まで達していたが最後になってガクッと下がってしまった場合。

こういう場合は、志望校の変更を検討しなければなりません。

この場合の選択肢としては、

1.志願変更をする 志望校を下げて受験する

2.そのまま変更せずに受験する

の2つの考えられます。

受験する本人の気持ちや、保護者の気持ちなどを考えよく相談する必要があります。この時だけは腹を割って納得のいく話し合いをしましょう。

1.の場合に注意しなければならない点があります、志望校を下げたからといって、入試問題が変わるわけではありません。やる気を失って、あるいは安心して、勉強をしなくなると、変更した先の高校すら危うくなるという点です。

2.の場合、不合格となる可能性が高くなります。自分が不合格になったときのことを想定して、併願校として選んだ高高に進学する意思がありかをもう一度確認する必要があります。

下げる勇気も必要

「僕は頑張って受けてみる。」といわれると、親としては頼もしくうれしく思い、『もしかすると、受かるのではないか。』という気になります。

しかし、残された最後の少ない日数で、3年間の勉強内容の集大成である高校入試の成績アップを図るのは非常に難しいところです。

成績や内申を勘案して、また、その先の進路を考えて、高校を1ランク下げる勇気が必要となります。

最後の砦は志願変更

公立高校の倍率が発表され、それを元に志望校を変更出来る制度が志願変更です。このシステムを上手に利用することが大切です。

志願変更する場合、手続きは既に願書を提出した学校に行き取りやめる手続きをした後、志願変更先の高校に行って改めて願書を出す必要があります。

この場合、面接用に書いた「面接シート」を新たな学校に合わせ、改めて用意する必要があります。志願変更を想定しているならばあらかじめ二つの「面接シート」を用意しておくと良いでしょう。

ランクをスライドさせて志願変更したときに、志願変更先の倍率が高いとかえって合格が危うくなる場合もあります。十分注意して下さい。

周りの人とよく相談して納得のいく判断を

受験する生徒にとっては一生に1回だけの高校入試ですが、学校の先生や塾の先生からすると、何人もの生徒を高校に送り出していますので、「こうすればこうなるだろう。ああすればああなってしまうだろう。」といった経験を積んでいます。

良く耳を傾け、意見を参考にして志願先の決定をする必要があります。