そろそろGWですね。とはいえ仕事をしている我々はともかく、いま学生たちは毎日がGWみたいなもんです。

大学生なら2ヶ月の休み、というのは当たり前のようにありますが、小中高の子たちはなかなかこんな機会ありませんよ。ましてや噂されている9月入学・進級なんて事態になったら、半年も休みなわけです。

うん、これは勉強だけしていたらもったいない。

もちろん勉強をするのは前提ですし、学院生はバリバリ勉強させますけど、勉強だけで1日が終わるわけではありません。そこで、ぜひ休校期間中にやっておきたいことを厳選して5つ提案したいと思います。

もちろん塾講師の目線からの提案なので、学習と無縁なわけではありません。無縁なものもありますけど(あるんかい)。後半になるほど学習とは離れます。

その1 読書をする

誰もがオススメするであろう読書。鉄板です。その反面多くの保護者が悩んでいることでもあるでしょう。だって、子どもって本当に本を読まないから。

子どもが読書をしない理由は主に3つ。

1つは文字にアレルギーがあるから。文字を見ただけで拒否反応を起こす病気を抱えているんですね。

2つめは親が読書をしないから。親が楽しそうに読書してるのを見てれば子どもも読みます。自分はゲームに興じて子どもに読書をさせようったって読むわけないですよ。

3つめは時間がないから。なんだかんだ子どもは忙しいもんです。普段は長時間学校に拘束され、部活だの習い事だの塾だの宿題だのやるべきことが山積みになっていたら本なんか読むヒマありません。

そう、今回はこの「時間」が腐るほどあります。あとは環境さえ整えば読書をさせやすくなります。環境とは、親も本を読もうという姿勢だったり、面白い本が家にあることだったりします。

奇跡的に面白い本に出会った日には、大げさではなく人生変わりますからね。

僕も小3~中3までは本を読まなかったのですが、これはスポーツをしていた期間とピッタリ一致します。やっぱり時間があるって本当に貴重なことなんですよ。

その2 マンガを読む

読書がダメならこっちで。

けっこうマンガを否定する親御さんも少なくありませんが、僕は読書と大して違いはないと思っています。決して今マンガばかり読んでいる自己弁護ではなく。

マンガが理解の助けになることは、「マンガで分かる○○」という大人向けのノウハウ本が大量に出版されていることからも明らかでしょう。

さて、マンガを読むにあたって、全人類もとい全小中学生に読んで欲しいマンガが「歴史マンガ」です

これは経験者として全力で推したい。僕は子どもの頃家にどんなマンガがあったかを正確に記憶しています。「日本の歴史全巻」「世界の歴史全巻」「はだしのゲン」……以上!

どんだけ硬派なんだよと思われるかもしれませんが、単にマンガを読む習慣がなかっただけで、大学生になってから異常なペースで買い進めたマンガは通算1000冊を優に越えます。いや、そんなことはどうでもいいんですよ。

そう、歴史マンガです。これだけでブログ1本ゆうゆう書けてしまうくらい深いんですけど、読めば圧倒的に歴史が強くなる、これは間違いない。

教科書とマンガの大きな違い。それは「マンガは人を中心に描く」ということ。地理は理論で理解するものですが、歴史は人間が作ったものです。人と人の関わりが分かりやすいマンガは大きな武器になります。

そんな歴史マンガですが、全巻買うとメチャクチャ高い。ところが今ならそれが無料で読めます

小学館版学習まんが少年少女日本の歴史

さすが天下の小学館、ちょっと昔の絵柄ですが全巻無料で配信してくれるなんて太っ腹すぎます。これを読まないのは本当にもったいない!

特に小6生はこれから歴史の勉強が始まりますので、絶対読んでおきましょう

その3 PCスキルを磨く

今の子たち、生まれたときからPCもあればスマホもあるわけで、ある程度のスキルはあるかなーと思いきや全然なんですよね。

それが今回のオンライン指導を通じてあらわになってきました。

コロナショックで明らかになったとおり、日本は世界的に見てもオンライン化が「後進国」であること。

塾内だけ見ても、私学に進んだ子が毎日オンライン授業でどんどん進んでいる一方で、公立の学校はオンライン授業なんて夢のまた夢。子どもが持っているスマホも本来のポテンシャルを全く発揮出来ていません。

大学生になったら嫌でもPCスキルが要求されます。レポートはPCで作りますし、理系で研究をするならプログラミングができないといけませんし。

でも、それは今までの話。今後はもう少し早い段階でPCスキルを要求されるかもしれませんね。現に、今高校によっては課題がオンラインで出ています。オンラインで配布されたPDFを自分でプリントアウトしてこなし、提出しなければいけません。

使える人間からしてみれば他愛もない作業ですが、PDFって何ぞやってレベルの子はどうするの?となってくるわけです。

もし家にPCがあるなら、いじってみてはいかがでしょう。例えば、ウチの生徒なら塾のHPへアクセスし、パスワードを入力して学院生のページへ進み、動画をYoutubeで見る、くらいのことは出来ますか?

その4 料理をする

親御さんの間でも「子どもに家事をさせるか否か」論は分かれると思います。ちなみに我が家は勉強より家事優先でした。勉強する前に分担された家事をこなさないと勉強させてもらえませんでした。

そんなこともあって、僕は家事賛成派。学力の偏差値より家事の偏差値の方が高い自信があります。それ塾講師的にはどうなんだという指摘もありますがスルーで。

僕は食事担当なので毎日三食作っていますから、世のお母さん方と苦労が分かち合えます。それもこれも、子どもに頃に基礎的な調理スキル(なんかゲームっぽい)を習得していたからです。

ちなみに自慢ですが中学校の家庭科で学年最速でエコバッグを縫い上げて余った時間遊んでいたり、高校の家庭科でこれまた学年最速で浴衣を縫い上げて余った時間部室で遊んでいて顧問にしかられたりするくらい裁縫も得意です。

うん、ロクな学生生活を送っていない(確信)。

それはさておき、読書もそうですが結局子どもたちって時間がないから家事だってなかなか出来ないじゃないですか。せっかく家にいる時間がたっぷりあるのだから、この機会に料理をしましょう。

ちょうど昨日チェックテストに来た男子生徒が雑談しているとき「暇すぎて料理した」と言っていました。およそ料理なんてイメージが無い生徒だったので意外でした。

全然やったことがないままより、楽しみ半分でやってみるのはいいですよ。

実際やってみると毎日ご飯を作ってくれる人のありがたみも感じますからね。こんなん毎日ずっとやってんの?って思うでしょう。

余談ですが、料理あるある。

料理するのは良いけどメニュー考えるのが苦痛。

きっと全国4800万人のお母さん方(推計)が共感してくれる。

その5 楽器を始める

もはや勉強とはまるっきり関係ありません。

まあ、楽器を始めるというのは例えの1つなんですけど、要は「趣味」となることを始めるチャンスではないかと言いたいわけです。

子どもたちがやることと言えば、勉強・スポーツ・ゲームの三択みたいになっているのがどうなのかと常々思っていまして、なかなかそれ以外のことに手を出している子って少ないんですよね。

これも時間が足りないからなんですよね。今はたっぷりと時間があることに加え、残念ながらスポーツはほぼほぼ出来ない状況です。せっかくなので、新しい事を始めてみてはどうでしょう。

僕も中2のとき部活を自主的に休んで(世間ではサボるという)ヒマだったときに家に転がってたギターをやってみたんです。それがハマって高校の部活でバンドを組んでしまい、見事に成績が低迷するということに。

なんか悪い見本みたいです。

同じバンドのメンバーはみな僕より成績が良かったですから、個人差と言うことで。

楽器に限らず、PCを使って絵を描いてみたり、プログラミングをかじってアプリを作ってみたり、藤井くんよろしく将棋を始めてみたり、カメラで素敵風景を撮ってみたり。

可能性しかない。

まとめ

散々書いてきてアレですが、やはり勉強を一番に据えて欲しいとは思っています。特に塾に通っているなら、そうでなければ保護者に失礼です。

ただ、勉強以外に何をする?ってなったとき、友人とのコミュニケーションもゲームもスマホもいいですけど、いずれも時間を消費するだけになりがちです。

ゲームに関して言えば、貴重な20代のうち3000時間をオンラインゲームに費やした僕が言うのだから間違いありません。消費しても産み出すものはなく、今は何も残っていません。あ、高速チャットのおかげでタイピングは早くなりましたか。

ここで挙げた5つのこと、いずれも何かを産み出すことを意識したものです。

恐らくこれからの学生生活でこれだけの時間があることはありませんので、いつも出来ないことに一歩踏み出してみてはいかがでしょう。

そして今回は意識して自分のことを書いてみましたが、読み返すととてもキャラがカオス。

この記事を書いた人

富田 靖之螢田教室・板橋教室責任者
指導歴20年の理系担当講師。
Twitter始めました。ブログは長文、それ以外はTwitterで情報を発信していきますので、よろしくお願いします。