テストが終わったと思ったらまたテストがやってきます。
特に中3生は11月の前半にテストをひかえているころがほとんど。
およそ1ヶ月後です。

多くの中3生が次のテストにむけて準備をしていることでしょう。
なにしろ次のテストは入試に関わる成績がからむ大事なテスト。
3年生の成績は2倍になりますから、重要なのは言わずもがなです。

で、一生懸命勉強をしているのにどうしても30点台から抜け出せないって人が割と多くいると思います。

勉強はやっているつもりなのに40点以上まではじけることができない。
なんでだろう。

実際30点台と40点台では大きな開きがあります。
成績で5をとろうと思ったら確実に45点付近をとっておきたいものです。

じゃあどうすればいいか。それについて今回は書いていきましょう。

30点台をとるために必要なこと

と、その前にまずは30点台をとるために必要なことに触れておきましょう。
普段20点台しか取れていない人がいきなり40点台を目指すのは難易度が高いですからね。

で、その方法ですが・・・。
勉強量を増やす
これに他なりません。

いろいろな原因もあるでしょうが、テストで20点台をとってしまう原因のほとんどは勉強不足です。あるいは授業を聞き切れていないからでしょう。

今多くの中学校が各教科の補助教材として科目に対応したワークを配っています。
そのワークをやりこんでいけば30点台をとることは十分可能なはずです。

やりこむ時間がないというのなら、それは始める時期が遅いだけのこと。
勉強にフライングはありません。
むしろ早めに始めるだけで良い結果がついてくるのなら、さっさと始めない手はありませんよね。

で、このやりこみ方に30点台を40点後半に引き上げるカギが眠っています。

自分の力だけで解けた問題だけ○にせよ

試験対策などで勉強している様子を見ていると40点後半をマークする子と30点台で足踏みしている子には次のような違いが見られます。
40点後半の子
わからない問題にぶつかる→調べるor解説を見るor質問する→答えを赤で書くか問題に×をつける

30点台で足踏みしている子
わからない問題にぶつかる→調べるor解説を見るor質問する→答えをシャーペンで書いて問題に○をつける

違いは明らかですね。
30点台で足踏みしてしまう子の多くがこのように、人(解説や教科書など)の力を借りているにも関わらず、○をつけてしまうのです。

悪意なく、一種の手癖としてやってしまっている子がほとんどです。
ただこれがどれだけ勉強の無駄を増やすことか。
その無駄に無自覚であることがはじけきれない原因といっても過言ではありません。

実力以外で解いた問題に○をつけるデメリット

なぜここまで言うのか。
それを理解してもらうには問題を解く目的から説明する必要があるでしょう。

何度となくこのブログにも出てきている話題なので、分かっているよというひとは飛ばしてください。

さて改めて。
なぜ問題を解くのか。
それは「分かっていることと分かっていないことを仕分ける」ためです。

解いている段階で自分の実力だけで解くことができていれば、テスト本番でも同じように解くことができるでしょう。
解き方も分かっているのだし、単語や数字が変わったところでビクともしません。

一方で実力以外で解いた場合はどうでしょう?
解説や先生に聞いた時点である程度理解はできたでしょう。

じゃあそれを再現できる保証は?
テスト当日、100パーセント正解できる自信はありますか?
実力以外で解いた問題がテスト当日に解けるかは良くて五分五分です。
そういうあやふやな状態をはっきりと自分の実力で解けるようにするには解き直す必要があります。
そんなとき、実力以外で解いた問題に○をつけてしまうとある問題が起きるのです。

もうおわかりですね。

実力以外で解いた問題に○がつくと何を解き直したらわからなくなる

実力以外で解いた問題に○をつけてしまうのはせっかく問題を解いて、自分の分かるもの・分からないものを分けたのにそれを自分でグチャグチャにするようなものです。
大掃除で必要なものと不要なものを分けたのに、気づくとそれらがごちゃごちゃになっていて始めからやり直すのと同じです。

その徒労感、時間を無駄にした感じは言葉では言い尽くせないほどでしょう。

しかも、その原因を作っているのが自分だとしたら・・・。
頭をかきむしりたくなりますね。

○と×なんてただの記号です

問題集を○で埋め尽くしたい。
そういう欲望で実力以外で解いた問題に○をつけてしまう人もいるでしょう。

でもはっきりと言いたい。
○と×なんてただの記号です。
特に問題集を解いている段階では分かっているか、分からないかの目印でしかありません。

○が一杯あるから頭が良いとか、×が一杯だから頭が悪いなんてことはないんです。

そんな一時的な見栄に目がくらんで、それより重要な「何が分かって、何が分からないか」の区別が見えなくなっていたらそれこそ問題です。

できない問題に対して悔しいと思いつつ、次は必ず解けるようにしようと×をつけられる人とできない問題に対してしれっとできたことにしてしまう人の差が30点台と40点後半の間にあります。

もう一伸び、一つ上のステージではじけたいと思うなら、ぜひ心を鬼にして実力以外で解いた問題に×を打ってみましょう

この記事を書いた人

陌間 和将
山王教室の責任者・国語の教科責任者を担当しています。
日常の授業を通して考える習慣を身につけてもらうべく、様々な仕掛けを凝らして授業をしています。