いよいよ公立高校の合否発表が週明けに迫ってきました。いわば、高校入試のゴール地点です。

でもちょっと待って。それは高校入試のゴールであって、ほんのちょっとした人生の節目でしかありません。

ゴールと同時に切られるスタート。それが高校生活です。

塾生の多くが西湘高校レベルの進学校を受験しているわけですから、その先に大学入試を考えている子が多数でしょう。もっとも、本人たちはそこまでの意識が無いかもしれませんが、親御さんの期待は高まっているはず。

大学受験のスタートは高1ではない

じゃあ、大学入試のスタートはいつ切られるのか。

高校入学と同時に切られる?

そんな悠長なことを言っている間に、フライングした子ははるか先を突き進んでしまいますよ?

スタートは、高校が決定したそのときです。

公立高校に合格したならその学校へ、力及ばなかった子やいち早く進路を決めていた子は私立へと進学先が決まります。どんな結果であれ、進学した高校で上位を狙う。結論はその1つです。

長い春休みがもたらす大きな差

先日久々に塾で授業を受けた中3生たちと雑談をしていました。

僕「1週間ぶりに勉強した感想はどう?」

生徒「ヤバい!全然頭が動かない!」

僕「じゃあさ、受験前に『1週間勉強禁止!』って言われたらどう?」

生徒「ありえないでしょ、そんなこと出来ないよ」

彼らにしてみれば受験前に1週間勉強しないことは恐ろしいことらしいですね。とまあ、どっちにしろ1週間勉強しなかったという事実は変わらないんですけどね。

そう、すでに学力検査が終えて早10日間。多くの中3生たちは全く勉強らしい勉強に触れてないんじゃないでしょうか?

高校から宿題が課されるのは3月中旬。全国で最も早い時期に行われる神奈川県の入試が終わってから、なんと丸1ヶ月後なのです。

そこまで全く勉強をしてこなかった子と、一方で受験前とは別次元でありながらも高校を見すえて勉強を続けてきた子。同じ高校に進学したとき明らかな差がついてしまうのは言うまでもありませんね。

指定校推薦を狙うならできるだけ早いスタートを

指定校推薦とはなんぞや?という方はこちらの記事で勉強して頂くと幸せになれると思います。
指定校推薦の制度が丸わかり!大学を目指す高校生は必ず知っておこう

この指定校推薦は、高1の最初から高3夏までの成績を平均した値を使います。高校に入ってからジワジワ成績を上げていくのも良いですが、それでは指定校推薦にやや不利です。ここはスタートの時点でしっかり上位の成績を狙いたいところ。

特に入試でギリギリ入ったと自覚がある子はなおさら。入学時点で上位進出を狙うためには、春休みを全力で活用しない手はありません。

ちなみに私立組はどうかというと、公立高校以上に指定校推薦が充実しています。

実は、公立高校へ惜しくも届かなかった子は、進学した私立高校では比較的上位であることがほとんどです。理由は2つあります。

まず、受験できる内申の基準が専願より高いこと。さらに、高いテンション保ちながらギリギリまで受験勉強を続けてきたことです。

この利を生かせば、大学受験でのリベンジを果たす大チャンスが得られるのです。

合格できなかったという事実に落ち込む気は分かります。しかし、そこからいち早く前を向き、スタートを切れた子は3年後に大きな成果をつかむことができるでしょう。

まとめ

コロナ禍で思うように学校生活を送れず、いよいよ学力検査を控えた2日前に地震が起き、ようやく迎えた当日には季節外れの大雨で、挙げ句の果てには特色検査や面接試験に行こうとしたら電車が遅延するという過酷な環境を乗り越えた今年の受検生に、すぐに勉強をしろとは言えません。

それも進学先が確定するまでの話です。

通う高校が決まれば、そこでどのような実績を出せるのか全力で頭を使う。そうでなければ何のために進学するのか分かりません。

高校入試のゴールは大学入試のスタート。あと3日でその日がやってきます。

この記事を書いた人

富田 靖之螢田教室・板橋教室責任者
指導歴20年の理系担当講師。
Twitter始めました。ブログは長文、それ以外はTwitterで情報を発信していきますので、よろしくお願いします。