反省とは『計画書』でなければならない。

ちょうど1週間前、ようやく中高生全員の第1回定期テストが終わりました。
GW直後から試験対策期間が始まり、ようやく終わったとホッとしたのも束の間、実は今日から第2回定期テストがスタートしました。
今日のテストはどうだったのでしょうか?

早くも次のテストが始まってしまいましたが、やはり第1回を総括しなければいけません。
そんな訳で、総括と言ったら『反省』ですかね。

ところで、『反省』とは何でしょうか?

・自己の過去の言動についての可否、善悪などを考えること。
・自分の行為をかえりみること。
・自分のしてきた言動をかえりみて、その可否を改めて考えること。
・自分のよくなかった点を認めて、改めようと考えること。
・自分の間違った考えや言動などを振り返り、周りに「これがいけなかった」と伝えるための考え方。
・自分の過去の言動を振り返って評価すること。
・自分の言動の良くなかった点を振りかえって、改めて考えようとする自己評価の手段。

調べてみると、こんな内容のことが書かれています。

私は、よく生徒達に『ふり返って(反対を見て)省く』というようなことを言います。
本当は、『反』という字にも『省』という字にも、『かえりみる』という意味があるので、熟語の構成としては同じ様な意味を持つものの組み合わせではありますが、子供達がパッと字を見た時に分かりやすいという意味を込めて、その様に話しています。

・反省とは、結果から学ぶことがあり、次に活かすことが求められる。
・過去の出来事に対して、より良い結果を得るために必要だった行動を推測し、未来に活かすこと。

この様な記述もあります。
『次に活かす』や『未来に活かす』とあるように、やはり『活かして』こそではないでしょうか。

繰り返しになりますが、私は生徒達に『ふり返って(反対を見て)省く』と話します。
そしてこの時、「『省く』だよ。省かなければ反省できてないんだよ。」と続けます。

試験対策期間中に使うレコーディングノートには、日々の反省や1週間の反省、テストの反省などを書く欄があります。
何を書いたらいいか分からない、反省なんて無い、そう言いながら書く子がいます。

・今日は○○でした。
・○○がよく分かりました。
・○○がよく分かりませんでした。
・今日は集中してやれました。
・今日は集中できませんでした。
・提出物が終わりました。
・提出物はあと○ページです。
・今日は予定通りに勉強できなかったので、次は予定通りにできるように頑張りたいと思います。

こんなかんじのことを書く子もいます。
日々の反省にそんなに時間は使いたくありませんが、毎回毎回こんなことを書いているようなら正させるべきでしょう。
こんな内容では、また同じ過ちを犯します。

例えば『集中できませんでした』はどうでしょうか。
まあ、この様に書いてあれば、後で見た時にこの日はちゃんと勉強できなかったんだとは分かります。
そして、それが良い事なのか悪い事なのかは言うまでも無いので、今日はちゃんとやらなきゃとか次はちゃんとやらなきゃといった思いにも至るでしょう。
ただ、まず間違いなく、この子は同じ様に集中できない日が何度も訪れるはずです。
それは、『理由や原因』が書き記されていないからです。
それらを明確にしておかないと、同じ状況になったとき同じ結果になります。
また、原因が分かっていなければ、そうならないようにと注意することもできません。
だから、残念ながらこの子は同じ事を繰り返し、同じ様な反省文を書くことになるのです。

『今日は予定通りに勉強できなかったので、次は予定通りにできるように頑張りたいと思います』
これもそうです。
一見、反省してるなと思うかもしれませんが、この子もやはり同じ過ちを繰り返すタイプです。
やはり、『理由や原因』がありません。
何故その日は予定通りに進められなかったのか、何故が分からなければ、同じ理由でまた予定通りに進められない日がきます。

省けなければ反省はできてない。
省くことができるようにする為の計画を立てなければいけないのです。
だから、反省とは『計画書』でなければならないのです。

計画書ということは、その後、その計画書に従って実行していくはずです。
スタートなのです。
反省と言うと、何かの終わり、どこかゴールの様な感覚として捉えている人がいるかもしれません。
1つの区切りではありますが、そこはゴールではなく次のゲームのスタートなのです。