こんにちは、富水教室の山田です。

どこまでが定期テスト?

ただいま泉中は試験対策の真っ最中ですが、先にテストを終えた生徒達も『あること』の真っ最中です。

あること、それは『テスト直しの課題』です。
よく、『遠足は家に帰るまでが遠足だ』などと言いますが、定期テストは、『テスト直しの課題を提出するまでが定期テスト』です。

生徒達からすると、どうしても集中力が切れてしまうタイミングではありますが、この課題もテスト前の提出物同様に丁寧にやらなければなりません。
先生によっては、テスト同等の評価をする方もいますので、注意して下さい。
それから、このテスト直しの課題を『自由』と言う先生もいます。
自由というのは、やってもやらなくてもと自由という意味です。
こう言われると、どうしても生徒達は『じゃあ、いいや。』となってしまいます。
ただ、必ずやって提出させて下さい。
お父様お母様が先生の立場になって考えれば簡単です。
提出した生徒とそうでない生徒、当然ですが印象が違いますね。

テスト直し、課題だからやるのではありません

さて、テストの間違え直し、今さらですが重要です。
課題として評価されるからという意味ではありません。
間違えた問題、できなかった問題、そのまま放置でいいと思いますか?
そういうことです。

勉強は、まずインプットから始まります。
そして、それが頭の中に定着しているかどうかアウトプットしてみます。
テストは、そのアウトプットの1つです。
では、アウトプットは何の為にやるのでしょうか。

学校の定期テストは、みんなの成績をつけるために使われるので、その為と思い込んでいる生徒もいます。
それも目的の1つではありますが、それだけではありません。
みんなの勉強は、たった1回の定期テストで終わりではありません。
この先、まだまだ続いていきます。

アウトプットは、正しくインプットできているかどうかの確認作業です。
その結果を確認し、まだ覚えていないものや間違えて覚えてしまっていたことをインプットし直す。
これが、アウトプットの目的です。
インプットのやり直しをしなければ、分からないものは分からないままになってしまいます。
テストの結果を見て、『良かった。悪かった。何点だった。』だけで終わっては、アウトプットの目的を果たしたことにはなりません。

追試だからやるも勘違いです

我々が行っている達成度確認テストでは、『先生、何点以下だと追試ですか?』と聞いてくる生徒がいます。
これも少し勘違いが入っています。
『じゃあ君、追試じゃなかったらやり直さないのかい?』ってことです。
あくまでも、追試のラインは、強制的にでもというラインです。
別にそのラインを超えていたから終わりではありません。
48点だろうと49点だろうと、そこに間違えがある限り、その1問2問をできるようにするという『やるべき事』はあります。
テストを受ける前の姿勢としては、『よし、満点を取るぞ!』これが正解です。
追試のラインを気にするイコール、自分自身で仕上がっていないと言っているようなものです。

定期テストの約1週間前に行っているこの達成度確認テスト、以前も書きましたが、このタイミングでやる理由は、その時点での仕上がり具合をチェックし残された時間を効率よく使う為です。
したがって、私が1番恐いのは、ギリギリでラインを超えた子です。
この子は要注意人物です。
GWの頃に追試の話を書きましたが、合格ラインは1回目40点、2回目45点、3回目50点というように上げていきます。
不合格だった生徒は、『追試があるから』という理由ではありますが復習をし、高くなった合格ラインまで学力を持っていきます。
しかし、最初のラインで合格した生徒の中には、そこで安心して歩みを止めてしまう子もいます。
そうなると、残念なことに追試の為にと復習をした生徒に抜かれてしまいます。

人は忘れる生き物ですから

予習と復習、どちらが大事なんてことはありません。
両方とも大事です。

ただ、比較的みんなの中には復習の方が面倒と感じる生徒が多いのではないかと思います。
新しい事を学んだり知った時は、それが嫌いな科目や苦手な科目でも『へ~そうなんだ』などと感じる場面もあります。
それに対し復習は、一度やってできなかったことへのチャレンジだったり、維持しているかの確認作業です。
新たな出会いのような感動は少ないでしょう。

しかし、人は忘れる生き物です。
生徒達だけではありません。
もちろん我々もです。
嫌な経験などは、本能的に忘れようとはたらきます。
普段使わない情報は、頭の中で勝手に奥の方にしまわれます。
したがって、できなかった問題や間違えた問題をできるようにという復習もそうですが、できていた事が今もちゃんと維持できているかどうかの確認や復習は、必須事項なのです。

中学生、高校入試がゴールではありませんが、最低でもそこまでは知識の維持は必要です。
1年生、2年生、2年後、1年後までその知識を維持して、3年生になったときに困らないように注意して下さい。

この記事を書いた人

山田 明史