先週は全教室秋休みでした。
小田原市内の中学校は2期制のため、夏休みが終わるとテスト直前です。
肉体的にも精神的にも厳しい夏期講習が終わるやいなや、試験対策特訓が始まるというハードスケジュールが一息つく9月末に、生徒も私たちも1回チャージをしました。

そんな秋休み期間ですが、小学生も中学生も1日使ってまとめ模試をしました。はて、休みとは。

模試を受けると見えてくること

模試風景

普段の塾内でやるテストはせいぜい10分間のテストですから、集中力も保ちやすく、時間に余裕もありません。
一方、テスト業者のまとめ模試は1科目あたり40分~50分と、ある程度長い所要時間です。
彼らを観察していると、色々と見えてくるものがあります。

時間の使い方

基本的に、解くのは速いにこしたことはありません
小学生で言えば、40分間の制限時間目一杯使ってようやく解き終わるようでは遅すぎです。
せめて30分間で解き終わって欲しいところ。

もちろん余した10分間に何をするかが重要です。
全部スラスラ解けてしまい、空欄も1つも無い状態なら正直それ以上やることはありません。
それは模試のレベルが合っていないので、もう少し難しい模試にチャレンジした方が良いでしょう。

空欄が1つでもあるなら、持てる知識と技術を総動員して答えをひねり出す努力を続けます。
それが埋まっても、空欄が出てしまうレベルなら何らかのミスをしている可能性が高いので、計算をし直したり、問題を読み直したり、ミスを最小限にする作業を最後まで続ける必要があるでしょう。

怖いのが、国語のテストをとんでもないスピードで解き終わる生徒。
もちろん高い実力を持っているならば、簡単すぎて即断即決ということもあります。

そんな子は滅多に居ないので、おおかた「読んでないから速い」のでしょうね。
模試は初見の文章です。
読書を普段からしている子なら活字慣れしているので読むのも速いでしょうが、普通の小中学生はそうもいきません。
肝心の文章をほとんど読まず、問題文だけちょっと読んで文章中から答えを探しているから圧倒的に速く解けます。

それは全く正しい解き方とはいえませんよね。

実際に、そういった解き方で時間をもてあます生徒もいますので、後日の授業でみっちり指導が入る事になります。

姿勢の保ち方

小中学生で気になるのが、姿勢が崩れてくる生徒。
スポーツに理想的なフォームがあるように、勉強にも押さえるべきフォームがあります。

別に背筋を伸ばして40分間微動だにしない!なんてことは要求していません。
それは私でも無理です。

でも、多少背筋は崩れても、手の位置だけは崩れません。

片方の手は書いているテスト用紙やノートを押さえる。
もう片方の手には筆記具を持つ。

最低限この姿勢はキープし続けましょう。

ほおづえをつきながら問題が解けるでしょうか。
まともな筆圧をしていれば、書いている紙がズレてきてしまいますので、非常に書きにくいはず。
もし紙がズレないくらいサラサラ書いていたら、それは筆圧が足りていません。
マークシートで機械に蹴られるレベルですよね。

ほぼ机に突っ伏すようにテストを解いている子も見かけます。
体全体でダイナミックに紙を押さえているのでズレることはないでしょうが、代わりに視界が狭まります。
テストのときは問題全体を見渡す視点が重要なのに、自分の書いている場所くらいしか見えなかったら、問題の肝心な部分を見逃してしまうでしょう。

人ぞれぞれ集中出来る姿勢はまちまちなので、その子に合った姿勢をキープできるなら良いのです。
例えばこんな姿勢が好きな子も。

正座する生徒

なぜか正座をしている

私なら足がしびれて即終了ですが。

答案の書き方

毎回模試を始める前に決まって言うことがあります。

「この模試も、入試も、我々が採点するわけじゃないよ。
 模試は業者の人が、入試は高校の先生が採点するよね。
 君たちのことを全く知らない人が採点するんだから、誰にでも伝わる字で書かなきゃダメ。
 答案は、自分の都合じゃなく、採点する人のことを考えて書きなさい」

私たちは生徒の文字を見慣れていますから、ついつい見逃しがちになってしまいますが、実際に生徒たちの文字は雑で読みづらい。
ついさきほども生徒のノートチェックをしていましたが、私の基準から言えば、及第点は1/3です。
あとの子たちは「読む人のことを考えていない文字」です。

これって何に響いてくるかというと、学校の成績における「関心・意欲・態度」のうち「態度」なんですよね。
他人に見せるものを書くとき、相手に気を遣うのは当たり前。
社会に出れば相手の事をおもんばかる姿勢が求められるわけですから、こういう意識が普段から身についている子は安心です。

また、先日参加した某私立高校の先生がこんなことをおっしゃっていました。

「受験生の字が雑すぎです。読めない文字は厳しく不正解にしています」

うん、これが当然の対処ですね。
本番近くになって急に丁寧な答案を書くようにしてもなかなか治りませんので、早い段階、できれば小学生のうちから丁寧な答案を書くように心がけていくと良いでしょう。

模試を通じて地域差を知る

ここ神奈川県は、東部と西部で学力レベルが大きく異なります。
具体的に言えば、横浜・川崎を抱える県東部の方が平均レベルが上です。

私たちのいる県西部は……まあ田舎ですよね。
田舎をバカにすんな!という声も聞こえてきそうですが、人口密度も大きく違いますし、1校の人数も違います。
学力レベルにも差が出て来るのは当たり前。
具体的に何が影響しているのかを詳しく言うと燃えそうですので、ここでは避けておきましょう。

そんな地域差ですが、同じ県西部でも如実にあります。
小田原市と大井町、小田原市と南足柄市のような隣接する市町村でもけっこう違います。
市内でも、中学校によってだいぶ差があるのはテスト問題の質と平均点を見れば明らか。
これも危ないのであまり詳しくは突っ込みませんよ。

つまり、自分の中学校で平均点が取れているからといって、本当に中学生の平均レベルにあるとは限らないということです。

模試は神奈川県の全体で実施されますので、いつもの競争相手と違い、本当の実力がはっきり分かります。
ここで平均点=偏差値50なら、高校入試で偏差値50の学校にチャレンジ出来るということ。
真の実力は学校ごとの定期テストでは分かりづらいですので、定期的に模試を受験すると良いですね。

ということで、模試から分かる事を簡単にまとめてみました。

余談

ここからは完全に余談ですが、最初に書いたとおり秋休みのうち1日だけが模試の実施日だったんですよ。
自分の管理する教室は私が予定を決めています。
決めてからしばらくしてあることに気づいたのです。

よりによって連休中唯一の仕事日が、私の誕生日であることを。

自分で決めたので誰にも文句がいえません。

そんな中、昨日自習に来た高校生のK君が帰り際に一言。

「あ、先生。遅くなりましたが誕生日おめでとうございます」

そう言って颯爽と帰って行きました。

別に40すぎて誕生日など嬉しくも何ともありませんけど、さりげない一言が嬉しかったです。
K君、良い奴ですね。ありがとう。