歴史を勉強している生徒ならば分かると思いますが「江戸時代」って長いですよね?
なかなか覚えづらい。それなのにテストではよく出る困った単元です。
約270年間続くこの時代を中学生がなんとか覚えやすく伝えてあげることはできないものか、、、、

考えた挙げ句、私は重要人物を10人に絞り、まずそれを骨格として作り上げてから、細かな内容を肉付けしていくように指導しています。

10人がタスキをつないで紡いでいくストーリー。箱根駅伝ならぬ江戸駅伝です。

どこから覚えたらいいのかわからないと言う人も多いことと思いますので、今日はその10人を紹介していこうと思います。

第1走者 徳川家康

まずは江戸幕府を開いた初代将軍徳川家康が第1走者。最初にして最重要人物の一人です。
幕府を開いてほどなく息子の秀忠に将軍の座を譲り、裏から江戸幕府を統率したのが家康です。
江戸幕府のしくみを作り上げ、大名を各地に配置して幕藩体制をはじめました。

第2走者 徳川家光

徳川家康の孫にあたる徳川家光が第2走者。参勤交代鎖国の完成と序盤の重要事項をほとんどこの家光が行ったと言っても過言ではありません。

第3走者 徳川綱吉

第1走者、第2走者の好走を台無しにしてしまったのが徳川綱吉です。
途中までは順調だった綱吉の政治ですが、信頼を寄せる家臣を失ったのを契機に政治が独善的になっていきます。生類憐れみの令や貨幣の質を落として物価上昇を招くなど江戸時代が混乱してしまいました。

第4走者 新井白石

第4走者は将軍ではなく将軍の相談役として活躍した新井白石です。正徳の治と呼ばれる外交・貿易などの諸改革を成功させ、家宣・家継という将軍をサポートした重要人物です。

第5走者 徳川吉宗

7代将軍家継が8歳の若さで亡くなり急遽将軍になったのが徳川吉宗。享保の改革で新田開発公事方御定書の制定、上米の制目安箱の設置などを行いました。

第6走者 田沼意次

田沼意次は商人の力を利用して経済を安定させようとしました。株仲間というしくみによって特権を与える見返りに税を支払わせていきました。のちにワイロと呼ばれる裏金が横行し経済が混乱してしまいました。

第7走者 松平定信

吉宗の孫にあたる松平定信寛政の改革を行った人物です。徹底した質素倹約の厳しい厳しい改革です。あまりの厳しさに江戸の人々の心は安まることなく6年で任を解かれてしまいました。

第8走者 水野忠邦

水野忠邦天保の改革を行いました。享保・寛政の改革と同様、質素倹約の厳しい政治に加え、経済を回していた株仲間を解散するなど時代の空気を感じ取ることができませんでした。

第9走者 井伊直弼

開国後の混乱を招いた日米修好通商条約を結んだのがこの井伊直弼です。安政の大獄によって幕府を批判するものを処罰するも、その後桜田門外の変で命を落とします。

第10走者 徳川慶喜

最終走者は徳川慶喜です。大政奉還を行い政権を朝廷に返上し江戸時代にピリオドを打ちました。

まとめます

いかがでしたか?
徳川家康→徳川家光→徳川綱吉→新井白石→徳川吉宗→田沼意次→松平定信→水野忠邦→井伊直弼→徳川慶喜

の順でまずはきっちりと土台を作ってからそれぞれの経済・文化を深く掘り下げて学習していきましょう。

今回の10人はあくまでも江戸幕府の「政治」にスポットライトを当てたものです。
大塩平八郎や坂本龍馬など幕府の主要人物以外にも重要人物はいますので10人を覚えられたらチャレンジしてみよう。

この記事を書いた人

加藤 正和
足柄駅前教室責任者/文系科目担当/時事モンGOの中の人

・「熱しにくく、冷めにくい。」一度火が付いたら止まらない性格。
・「書けそうで書けない絶妙なポジションの漢字」を探すのに夢中。

ユーミンとサザンとミスチルと中島みゆきとももクロをこよなく愛しております。でも最近のヘビロテはヒゲダンです♪
ビールと日本酒をこよなく愛しております。
したがって、カラオケと居酒屋をこよなく愛しております。

めったにブログ書きませんが
筆無精の「全力」をご覧ください。