中学1年生にとって、理科と社会はどのような印象なのでしょう。今のところほぼ暗記さえしていれば得点が取れてしまいますので、「ひたすら覚える科目」とでも思われているんでしょうね。

改めまして、エコール学院の理科責任者を務める富田です。今日は中学1年生の保護者の方へ、理科について語ります。

中1理科は最初のテストで恐ろしい差がつく

私の担当する教室ではようやく第1回テストが終わったばかりですが、返却された理科の得点はどうだったでしょう?

この理科という科目、「勉強した子」と「ほぼ何もしなかった子」にクッキリ分かれがちです。

ちなみに私の言う「勉強した子」とは「問題を解いた子」のことです。それが塾の問題集でも、学校の教科書の章末問題でも、学校のワークでも、市販の教科書でも、なんなら自作問題でも、何でも良いです。

「教科書を読んだ!」は勉強でも何でもありません。それは「勉強したフリ」です。読んだだけで覚えらる子はかなりのトップ層の子だけ。100人に2~3人てとこでしょう。もちろん私には無理。

この「勉強した子」はキチンと得点が取れるはず。だって簡単ですからね、最初のテストは。

しかし、教科書を読むのを勉強だと思っていたり、ハナから何もしていなかったりする子はかなりの高確率で低得点になります。たとえ英語や数学が出来ていたとしても、です。

実は、理科という科目は小学校のときに国語・算数と比較してあまり「勉強をする」というイメージが薄いので、ほぼ勉強ゼロで受けてしまう子が少なくありません。その結果、得点に雲泥の差が出てしまうんですね。

我々の塾でも明暗がクッキリ分かれています。まあ、理科・社会も受講している生徒が高得点を取れるのは当たり前の話ですからね。じゃなきゃ誰もお金を払いません。

中1理科の最初のテストは覚えるだけ?

ほぼ全ての学校では、「植物」分野からスタートします。

正直言って用語をひたすら暗記すればある程度の得点が取れてしまう分野です。ある意味暗記勝負と言っても過言ではありません。

でも1つ落とし穴が。それは「対照実験」という、入試に欠かせない考え方を学び取れているかどうか。これはテストの得点だけでは分かりません。この「対照実験」という考え方を使う問題が出来ていたかどうかを見れば良いのですが……保護者の方には判断出来ませんね(理系の方なら楽勝でしょうが)。

特に神奈川県の公立高校入試において「対照実験」は頻出中の頻出事項です。少なくとも中3で完璧にマスターしておく必要があります。

もちろん中1のうちから慣れ親しんでおくにこしたことはありません。

中1理科は物理分野で暗記が通用しなくなる

さて、第1回テストでは暗記がものをいう分野からの出題でした。しかし、次回はそうもいきません。

小田原市は2期制ですので、9月に第2回テストが待ち構えています。この第2回テストで理科の平均点は基本的に下がります。

何しろ、多くの中学校で「物理分野」に入るからです。

ほら、これをご覧の保護者の方の脳裏に嫌な思い出がちらついたのではありませんか?物理といえば作図あり、計算ありという今までの理科のイメージをぶっ壊してくれる一番の不人気分野。物理が好きという人はだいたい変わった人です(偏見)。

ちなみに私、物理学科出身ですが。

閑話休題。ここから暗記だけではどうにもならなくなります。「覚える」から「解く」に変化する分野ですね。ある意味数学と同じような科目だ、と割り切ってしまえばそれほど悩ましいことではありませんが、暗記科目というイメージが根強い子はかなり苦戦必至ですね。

中1理科について夏休みでやっておくべきこと

そんな未来が待ち構えている中、中学1年生はこの夏休みに何をしたら良いのでしょうか。

自由研究が最優先

理科の成績を大きく左右するのが自由研究です。

よく「自由研究を出さなかったら成績ってすごい下がりますか?」なんて呑気に聞いてくる生徒がいますが、私はいつも冷酷に「出さないなんてことはあり得ない」と言い放ちます。

成績を上げたいから塾に通っているにも関わらず、成績が確実に下がる行為をするという矛盾を許すわけにはいきません。

そう、それほど重要なミッションですので、もはや今(7月頭)からテーマを考え、夏休みが始まると同時に実験に取り組めるようにしておきたいものです。

テーマが決まらないと悩んでいる人は、以前に私が書いた自由研究のテーマの決め方に関する記事が参考になると思います。

ネットに頼らず自力で自由研究のテーマを決める方法教えます。(別のウィンドウで開きます)

第1回テストの復習をする

中学3年生が入試直前になって苦しむのは、電気でもイオンでもエネルギーでも地層でもなく、意外や意外、中1最初の「植物」なんですよね。

中1の最初のテストのとき、「ほぼ何もしなかった子」はこうなる可能性が極めて高い。だって、何も知識として入っていないまま次の分野に進んでしまっているのですから。

言いにくいことですが、ハッキリ言いましょう。

どんなに頑張って中1のとき覚えても、中3で入試勉強を始めるときには忘れます。

理科というのは、積み上げ式ではなく平行式の科目です。各学年4分野ずつ勉強していき、合計12分野の勉強をしていきます。このうち、化学分野と一部の物理分野以外はほとんどお互いに関連が無いので、1度勉強した内容と次に再会するのは入試のときです。

3年間ほとんど触れなかったら、誰だって忘れますって。

ただし、中1のとき1度しっかり記憶した内容なら、簡単に思い出すことができます。しかし、覚えていないまま次に進んでしまった場合、まるで初めて習うかのような状態になります。限られた入試勉強の時期に改めてイチから勉強していく余裕はありませんので、将来的に詰んでしまいます。

そうならないように、夏のうちに第1回テストの内容をみっちりと復習しておくと良いでしょう。難しいことは考えず、まずはワークを使ってたくさん問題演習をしておけばOKです。

可能であれば予習をしておく

最初に断っておきますが、これは自力では難しいでしょう。

塾に通っているならば、簡単です。夏休みの間に多少でも予習を進めておくと、9月の頭に受ける学校の授業がスムーズになります。

塾で理科を教える先生に「理科は覚えればOKだから!」なんて考えている人はいません(多分)。塾で本質的な内容の指導を受けていれば、学校の授業の受け止め方がガラリと変わってくるでしょう。

何より、小田原市の中学校で9月中旬に行われる第2回テストに向けて、学校の先生は「これでもか!」というくらい9月頭に詰め込み学習を行います。たった10日間で進む量は相当なものになると予想されますので、予習はかなり有効です。

夏期特訓では全員理科を指導します

普段私たちの塾では中学1年生の理科社会は選択式です。中学校生活も始まったばかりで忙しかったでしょうし、慣れない夜の通塾もそれなりに負担になりますからね。

しかし、夏休み以降はそう甘いことを言ってもいられません。理由は先ほどから3000字に渡って語ってきた通りです。

だから普段理科と社会を受講していない生徒も含め、夏期特訓の期間中は全員理科・社会の授業を行うのです。もちろん9月からは通常授業に戻るので、また理科・社会の指導から離れる生徒もいます。それでもこの夏休みに学んだ第2回テストに向けた内容は相当助けになるでしょう。

作図も、計算も、理論も、一気に難しくなる中1物理分野に対抗するため、夏休みを有効利用していきましょう。