公立高校の合格発表から約1週間が経ちました。
少し落ち着いたので、過去の生徒達のことを思い返してみました。
2年前、3年前・・・。
すると、今の中3世代が、高校へ送り出すちょうど10期生だということに気づきました。
エコール学院の中で富水教室は2番目に若い教室です。
その富水も、気がついたら10期生を送り出すほどの時間が経過していました。

今年の生徒4名の結果は、2名が西湘高校に合格、2名が足柄高校に合格でした。

直近の3年間では、公立高校が第一志望だった12名のうち7名が西湘高校に合格しています。
残りの5名の進学先は、足柄が3名、伊勢原が1名、山北が1名です。

『小3から西湘高校以上を目指す』
これは、エコール学院全体での目標です。
これを目標に、各教室、各先生が指導をしています。
今では、これが目標です、これが看板ですと言えますが、ここまでの道のりは簡単では無かったのだと、思い出しました。

足柄・伊勢原・山北・吉田島・秦野総合・立花学園
これが第1期生達の進学先です。
ここから始まりました。
足柄に合格させるのがやっとということで、これでは、『小3から~』などとは言えません。

大磯・山北・二宮・吉田島・小田原城北・立花学園
2期生、大磯に合格という生徒が出ましたが、まだ西湘には届いていません。

小田原高校や秦野高校、西湘高校といったトップ校の合格者を出せたのは、3期生になってからでした。
3期生でようやく小田原、秦野、西湘というワードが出てきましたが、前半5年間の成績は、なかなか厳しいものでした。
西湘以上に合格した生徒の割合は11.5%、足柄以上にハードルを下げたとしても34.6%、厳しい時代だったと思います。
後半の5年間は、西湘以上が44.4%、足柄以上が61.1%です。
直近3年間では、西湘以上が58.3%、足柄以上が83.3%になりました。
中学生達が1000日間かけて成長するように、富水教室も10年間かけて成長してきたと思います。

こんにちは、富水教室の山田です。
私の面白くもないブログを何度かお読みいただいた方なら、お決まりの書き出しだと思うかもしれません。
しかし10年前は、『富水教室の山田』、こんなフレーズを言うなんてこと夢にも思っていませんでした。
現中3が10期生なので、たしか2011年の春期講習から富水教室は動き出したと思います。
私が初めて富水教室に来たのは、その春期講習が始まる少し前でした。
当時は、まだ机や椅子どころかパーティションも何も無いただの空間でした。
塾長に連れられ、講師の先生達みんなと、ここが新しく開校する富水教室だと見学に来ました。
今となっては全く理由は覚えていませんが、あの日、2時間か3時間ほど何も無いあの部屋で1人で留守番をしていました。
塾長から「山田くん、ちょっと留守番しててくれる。」と言われ、ボーッとしていたのを覚えています。
塾長や他の先生達は、どこかに何かをしに行ったのですが、それが何だったのかも全く覚えていません。
とりあえず、ポツンと1人でいたことだけは間違えありません。
あの時は、『ここが新しく開校する教室か、まあでも俺には関係ないだろうな』そう思っていました。
エコール学院に来たばかりだったということもありますが、塾業界のこともほぼ知識ゼロという状況だったので、『新しい教室は、塾長やベテランの先生達で軌道に乗せて、しばらくしたら誰か担当者を決めるんだろうな』というように勝手に思っていました。
だから、まさか自分が富水教室の1年目から、ここ富水で指導をするなんて思ってもいませんでした。
中3の数学と理科を担当してくれと言われたとき、最初は断りました。
『責任が持てない』と。
今でこそ、数学の教科責任者としてやらせてもらっていますが、当時は、当然大先輩の先生が数学の教科責任者でした。
『いや俺じゃないだろ』そう思っていました。
何日間か悩んだ末、引き受けることにしましたが、おかげで教室責任者という今の立場とはまったく違うプレッシャーの中で過ごす1年になりました。

あの時、『やはりできない』と断っていたらどうなっていたのか?
もしかしたら、富水教室の教室責任者にはなっていなかったかもしれませんね。

1期生だからという訳ではないですが、思い出深い生徒達が多くいます。
ひじ掛けに足をかけるお行儀の悪い女の子達、カウンターの角に額を強打して陥没したところから流血した女の子、いくら言っても噛んでいるガムを捨てず『俺が口に手を突っ込んで取り出すぞ』と本当にそうそうした男の子、休み時間になる度に隣に来てねえねえと言いながらずっと肩を叩いてくる双子の男の子達、そんな双子の男の子達を『双子ちゃん』と呼ぶ失礼な女の子、『どうせ俺なんか』とネガティブな発言ばかりの男の子、実に面白い面々でした。
わんぱくな子達ではありましたが、彼らなりに勉強は頑張っていたと思います。
ガムの男の子には、数学検定3級を受けるために個人指導もやりました。
ちなみにこの子(もう社会人ですが)、街で会うと10m15mくらい先から手を振って近づいてきます。

10年間、いろいろな生徒達がいました。
『勉強は大嫌いだけど塾は好き』という三人組の男子もいました。
まあ本当に勉強は嫌いで、全然宿題はやってこない。
当時は塾長がその生徒達に英語を指導をしていたのですが、あまりのヤル気の無さに『今この場で退学届書いて帰りなさい』なんてやりとりが何度もありました。
それだけ怒られても、次の授業の時には普通に来る。
ただ変わっていたので、三人揃わないと教室に入ってこない。
教室の外にずっといるので、『何やってんだ』と聞くと、『〇〇がまだ来ないから待ってる』と言い全員集合するまで教室の前で待機。
夏は暑い、冬は寒いというのに、仲が良いというか何と言うか。

迷子事件もありました。
お姉ちゃんだけ先に来て、妹が途中ではぐれる。
迷子になって泣いていたところを、ご近所の方が塾まで連れて来てくれたというのもありました。