どこの教室でも似たようなものですが、この時期の中1生に対しては勉強の内容を教えると言うより、勉強の作法を教えるのがメインになります。

それは僕の担当するクラスでも例外では無く、ほぼ毎回何らかの指摘をしているような状態です。同じ指摘を何度も何度も繰り返しています。

そんな中、先日ガチ説教をしたのが「単語テストの準備」です。

とある生徒が単語テストの成績が散々だったので、どのような準備をしてきたか聞いたんですね。そのとき返ってきた返事がコレでした。

「5回ずつ練習をしてきたんですけど」

まあ、ここから説教モード開始ですよ。

ちなみにいきなり説教をしたわけではありませんよ。すでに準備講習で1回、春期講習でさらに1回単語の暗記方法を説明し、その場で実践させた上でやらかしたから説教をしているわけです。

とはいえ、目の前でやらせて出来たからといって、自宅でやったら出来るなんてハナから思ってませんので、だいたい想定通りなわけですけどね。

小学校における漢字練習の功罪

え?5回ずつ練習してきたのに何がいけないの?と思われている親御さんがいるかもしれませんが、本当に暗記するときそんなことしてました?機械的に5回書いただけで暗記なんか出来るわけ無いじゃないですか。

例えば進学校に通う高校生を見てみましょう。彼らは単語を暗記するときほとんどペンを握りません。だいたいの子が赤シートで単語を隠してひたすら頭の中で唱えていくだけ。もちろん単語を書くことはありますけど、何回も書かず1回だけ。

これを何周も繰り返すんですよね。

その方法で実績を残してきてるワケです。そうやって高い学力を身につけてきたんです。

この時点で「何度も練習するだけ」という方法が間違っているのはどう考えても明らかですが、なぜか多くの中1生たちは何度も何度も書く練習をしちゃうんですよね。

なぜか。それは小学校の漢字練習で何度も書いてきたからです。

学校の先生もその「作業」を奨励します。先生もいちいち個別の課題を出すのが面倒なので自主学習という名の投げっぱなし課題を出すわけですが、内容の善し悪しより「たくさんやったという事実」しか評価されないことが多いので、漢字練習はそれにうってつけなのです。

一応フォローしておくと、何事にも例外はあります。よく練られた課題を出す先生もいらっしゃいますし、その学習指示にうならされることもあります。ごくまれに。

いやあ、読者に何人も学校の先生がいらっしゃいますが、凄い先生だったりするので忖度してみました。

漢字練習と英単語暗記は全然別モノ

さて、漢字練習は所詮日本語なのでなんとかなります。やはり読むことさえ出来れば翻訳の必要がないのですぐにインプットできるからです。

英語はそう上手くいきません。例えば「ant」という単語を書けるように練習したところで、それが「アント」と読み、「アリ」という意味であることが繋がっていなきゃテストは出来ないわけですから。

いや、むしろ「アリ=アント」とつなげること、つまり日本語と英語をリンクさせる方が重要です。特にウチの小学部からやっている生徒ならフォニックスを身につけていますので、読めさえすればある程度書けるからです。

僕が説教をかました生徒も、実はフォニックスを理解しています。だから、英語が言える単語は書けているのです。

じゃあ、何が書けなかったのかといえば、日本語を英語で「言えない」単語がほとんど。そりゃいくら単語だけ書けるようになってもムダでしょ……。だって、何を答えていいか分からないんですから。

そう、antと書けても、問題の「アリ」を見て「アント」と脳内で変換できなければ全くの無意味なんです。

単語練習はただの「アリバイ」

中学生がやっている「単語練習」は「単語暗記」とは全く違います。

彼らがやるべきなのは「単語暗記」なのであって、何度も書く単語練習はいわば勉強しているポーズを取っているだけ。

もっと単刀直入に言えば、「勉強をしている雰囲気だけ」です。

僕はこれを「アリバイ」と呼んでいます。

だって、勉強しているかと言われたら……まあ勉強していないわけではないですよね。

でも、意味があるかと言われたら……無いでしょ。

だから「アリバイ」。自己流でやるならそれでもかまいませんが、塾に来ている以上そんな時間の使い方は許しません。やるからには結果を出さないと!

正しい単語の勉強方法は?

じゃあ結局どうやって勉強したら単語が暗記できるのよ?という疑問にお答えします。

去年休校時期に中1向けの動画を撮ったので、それを貼っておきますね。わざわざ休日の深夜に教室で撮ったのでやけに眠そうではありますが、今まで「アリバイ」的な漢字練習しかしてこなかった子には役立つと思います。

ちなみに前述の説教をした生徒は3回くらい説教をすると(多い)見違えるように改善されるタイプの子なので、そろそろ化けることを期待しているところです。

では気になった方は動画をどうぞ!

この記事を書いた人

富田 靖之
富田 靖之螢田教室・板橋教室責任者
指導歴20年の理系担当講師。
Twitter始めました。ブログは長文、それ以外はTwitterで情報を発信していきますので、よろしくお願いします。