せっかく返ってきた成績表ですが、それをうまく活用できているでしょうか。

1~5の数字をぱっと見て、「良い成績が取れた、やったね」or「こんな成績になっちゃったヤバイ」と判断して終わり。

特に成績が悪かった場合、「次こそは頑張って良い成績を取ろう」と決意だけして終わってしまうこともしばしばです。

これでは次の成績は上がりません。

見るべきところは1~5の数字ではなくそのそばに書いてあるA○~Cでつけられた観点です。

各科目の観点ごとに評価が出され、そのまとめとして5~1の数字がつけられています。

今回はその成績のつけかたについてざっくりと解説していこうと思います。

観点はどのようにつけられるのか

中学校によっては観点をどうやって決めるのかをあらかじめ説明してくれるところもあるようですが、そうでないところや説明されたけど忘れてしまった人のために簡単にまとめてみましょう。

まず観点は以下の項目と内容でつけられます。

観点の項目と評価内容

意欲・関心・態度・・・今学んでいる内容に対して関心を持っているか、その課題に対する積極性

思考・判断・表現・・・今取り組んでいる課題を解決するための思考力があるか、それを表現できるか

技能      ・・・今取り組んでいる課題を解決する十分な技術が身についているか

知識・理解   ・・・各単元で必要な知識を理解できているか

どんな方法で評価するかは現場の先生に任されてはいますが、ざっくりとまとめるなら

観点の項目と評価対象

意欲・関心・態度・・・授業での態度、発言、ワークなどの提出物

思考・判断・表現・・・レポートやプリントのまとめ欄

技能      ・・・(実技系の)発表、作品、実験がうまくいったか

知識・理解   ・・・小テスト、単元テスト、定期テスト

って感じでしょうか。

気をつけたいのはテスト類でも問題によっては知識・理解以外の観点も評価されることです。

例えば数学の応用問題で意欲や思考を測ったり(習った知識を応用する積極性)、英作文で表現を測ったりなどです。

評価されるタイミング

で、上のような評価はどのタイミングで行われるかというと、教科の単元ごとで行われます。

そのタイミングもある程度現場の先生に任されているでしょうから、勝手に区切ることはできませんが教科書に書いてある「○節」ごとと思っていればいいでしょう。おおよそ1~2週間単位ですかね。

そしてその単元ごとの評価をまとめて、成績表の観点として記録されるのです。

評価と通知表の関係

上にも書いたとおり、各観点はA○~Cで評価されます。

それぞれの評価は次のような点数に換算されます。

A○・・・5点  A・・・4点  B・・・3点  C○・・・2点  C・・・1点

で、観点ごとについた点数を合計して以下のように成績を5~1に振り分けます。

成績 観点の合計 観点の合計(国語※)
5 20~18 25~22
4 17~14 21~18
3 13~11 17~13
2 10~8 12~9
1 7~4 8~5

※国語は観点が5つあるため、別枠

 

たとえばある科目の観点が「A、A、B、A」だったとしたらそれぞれ「4点、4点、3点、4点」の合計15点なので成績は「4」がつきます。

もしこの成績を「5」にするには4つの観点のうち3つの評価を上げるか、「B」の評価を「A○」にかえて、どれか一つを「A」から「A○」に変える必要があるといった感じです。

ただ「A○~C」の評価基準が曖昧(先生の裁量に任されている)なので評価をあげるにはある程度の試行錯誤が必要です。

通知表の観点から成績アップの戦略を練る

例えば通知表の国語が次のような評価だったことを考えてみましょう。

国語への関心・意欲・態度    ・・・A

話す・聞く能力         ・・・B

書く能力            ・・・B

読む能力            ・・・B

言語についての知識・理解・技能 ・・・A

この場合、A(4点)が2つで、B(3点)が3つで合計17点。

なので成績は「3」がつけられます。

再度上の観点と成績の表を見てください。

あと一つ観点が上がれば、成績は「4」にアップします。

とすれば、上げやすいのは「B」の観点です。

「B」がついている観点は「国語への関心・意欲・態度」、「書く能力」、「読む能力」の3つ。

この3つの観点を上げるにはそれぞれ「授業中積極的に発言する」とか、「授業で話されたテーマに沿って分かりやすく感想を書く」とか、「音読の練習をして、発表のときにスラスラ読めるようにする」といった対策が取れます。

このように観点に注目することで成績をあげるために「どう頑張るか」が具体的に見え、対策や改善点が見つかり、行動にうつしやすくなります。

成績を上げるには一定期間の頑張りが必要

上に書いたようなシステムで特に重要なのは

1. 観点の評価は単元ごとに行われる

2. 単元ごとの評価がまとめられて成績表の観点評価になる

3. 観点評価によって最終的な成績が決まる

の3点です。

成績が単元ごとの評価をまとめてつけられるということは、一つの単元だけ頑張っても他の単元で手を抜いていたら評価は上がりにくいということを表しています。

つまり3日、4日の頑張りではそれまでに抱えてしまった低評価を覆しにくいのです。

少なくとも数週間単位、数ヶ月単位で頑張りが必要になるでしょう。

だからといって今回の成績を見て、心を入れかえ頑張って勉強しようとしている人(特に中3生)のひざを折るつもりはありません。

成績の付け方には表面上の評価だけでなく、その過程も評価することが勧められています。

また、各観点のまとめ方についてもはっきりとは決められていません。

ここからテストまでの1ヶ月間で頑張り通せば成績が上がる可能性は十分あります。

ただ数字だけにとらわれず成績表の観点をよく見て、自分に不足しているものが何か分析して、戦略的に勉強に取り組むのが成績を上げる方法の一つでしょう。

 

この記事を書いた人

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陌間 和将
山王教室の責任者・国語の教科責任者を担当しています。
日常の授業を通して考える習慣を身につけてもらうべく、様々な仕掛けを凝らして授業をしています。