令和4年2月15日実施された令和神奈川県公立高校の学力検査。
国語の問題分析と難易度をいち早くお知らせします。

文中で表記されるA~Cは次のような指標です。

難しい。上位校を合格するには得点したい問題。
標準。中堅校を合格するには得点したい問題。
簡単。確実に得点しておきたい問題。

なお、各設問の表記は

問題番号 解答 難易度

の順で表記します。

問1 漢字の読み書き、文法、短歌の鑑賞 (20点)

(ア)
1 3 難易度B 
2 1 難易度B 
3 3 難易度B 
4 2 難易度C 

(イ)
a 1 難易度C 
b 4 難易度A 
c 2 難易度B 
d 4 難易度B 
(ウ) 2 難易度B 

難易度分析

難易度は昨年度と比べて少し難しくなった印象です。
令和4年度の国語は全体で問題の配置が変わりました。
これまでにあった文法の問題は問3に移行されています。

問2 物語文の読解 (24点)

(ア) 2 難易度B 
(イ) 4 難易度B 
(ウ) 3 難易度C 
(エ) 4 難易度C 
(オ) 1 難易度B 
(カ) 3 難易度B 

難易度分析

問3→問2に移動してきました。
読みやすい文章ではありますが、全体的に切りにくい選択肢が多くありました。
以前と比べて、消去するできる範囲が小さくなっている印象です。

問3 論説文の読解 (24点)

(ア) 4 難易度B 
(イ) 1 難易度A 
(ウ) 3 難易度C 
(エ) 4 難易度C 
(オ) 2 難易度A 
(カ) 1 難易度A 
(キ) 1 難易度B 
(ク) 3 難易度A 
(ケ) 2 難易度B 

難易度分析

問1にあった文法問題が問3に移動してきました。
と同時に、今までなかった四字熟語の問題も追加。
一番変化が大きいのが問3でした。
小説文と同じく、以前より選択肢が切りにくくなった印象です。
問3で差が開くと予想されます。

問4 古文の読解 (16点)

(ア) 3 難易度A 
(イ) 1 難易度B 
(ウ) 4 難易度B 
(エ) 2 難易度C 

難易度分析

模試や過去問をやりこんだ受検生は驚いたでしょう。
まぁ開始の合図と同時に全体を見ていればそんなにビックリする必要はありません。
さて難易度ですが、以前と比べると難しくなった印象です。
登場人物の把握がしにくい&古語の意味を知らないと間違える問題が追加されました。
いままでは古語を覚えなくてもなんとかごまかせましたが、これからはそうもいかないのかもしれません。

問5 資料の読み取り (10点)

(ア) 4 難易度C 
(イ) 省略 難易度A 

難易度分析

これまでは使う語句が指定されていたので、その言葉にそって文を組み立てれば正解できました。
が、今年は用語指定なし。
文章をしっかり読めば、「買うな、捨てるな」の内容は見えてきます。
が、語句指定がない分、何を書いていいか分からずに混乱した人もいたのではないでしょうか。

問題全体の総合的な難易度は

明らかな難化です。
平均点を50点に抑えたいという教育委員会の意図を感じます。
国語だけ絶賛インフレ状態でしたから今年度はガッツリ押さえつけてきた形です。
その影響もあって、高得点と低得点の差が大きく開きそうですね。

この記事を書いた人

陌間 和将
山王教室の責任者・国語の教科責任者を担当しています。
日常の授業を通して考える習慣を身につけてもらうべく、様々な仕掛けを凝らして授業をしています。