本日(令和2年2月14日)実施された神奈川県公立高校の学力検査について、数学の問題分析と難易度をいち早くお知らせします。

文中で表記されるA~Cは次のような指標です。

難しい。予想正解率10%未満
時間内で解くには難しい捨ててもいい問題
標準。予想正解率10%以上50%未満
西湘以上を受ける生徒が差をつける問題
簡単。予想正解率50%以上
定期テストレベルの問題

なお、各設問の表記は

問題番号 解答(例) 難易度

の順で表記します。

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問1 計算問題(15点)

(ア) 4 難易度C 
(イ) 2 難易度C 
(ウ) 2 難易度C 
(エ) 4 難易度C 
(オ) 1 難易度C 

難易度分析

難易度は全てC、ここで間違えるようなら、中学は卒業できませんといったレベル。

問2 小問集合(24点)

(ア) 2 難易度C 
(イ) 4 難易度C 
(ウ) 2 難易度C 
(エ) 1 難易度C 
(オ) 3 難易度C 
(カ) 2 難易度B 

難易度分析

難易度は例年並みのもの。
(エ)と(オ)は、三段階評価なのでCとしたが、Cの中ではやや難しめの問題。CからBと思っていい。
ただ、CだBだと言っても、ここまで受験勉強をしてきた中3、やはりこんなところでは取りこぼしはできないでしょう

問3 小問集合(23点)

(ア) (ⅰ) (a) 1 難易度C 
(ア) (ⅰ) (b) 3 難易度C 
(ア) (ⅱ) F,H 難易度A 
(イ) (ⅰ) 5 難易度B 
(イ) (ⅱ) 4 難易度C 
(ウ) 45/2cm2 難易度A 
(エ) (ⅰ) 4 (ⅱ) y=144/x 難易度B 

難易度分析

難易度は上から下まであり、単元も様々で、まさに小問集合といったブロック。

今年はここに証明の問題がきたので、面食らった生徒もいるかもしれない。
しかし、Cレベルの穴埋め問題なので、降格といった印象。
こんなレベルの問題なので、出題傾向が変わったからと騒いでいるのであれば、ただただ力が無いだけ。

(イ)は、数学の前に常識があるかどうかのハードルが1つ。
1月は31日、11月は30日ということを知らないと、ムダな時間がかかる。
(イ)の(ⅱ)をレベルCとしたのは、それを知っていれば瞬殺できるから。
それを知らない場合には、時間がかかるので、Bレベルと感じたはず。

(ウ)は、最近お決まりの超ムズ問題の差し込み。
水曜に書いた30秒ルール』を適用する問題
ここでムダな時間を使うのは、先々不利。
潔くパスできたかどうかがポイントですかね。

(エ)は、ちょうど同じ種類の問題を、今週の月曜にうち(富水)の中2にやらせました
数学が苦手な子は苦戦したかもしれませんが、中2でも解けます

問4 関数(14点)

(ア) 3 難易度C 
(イ) (ⅰ) 4 (ⅱ) 3 難易度B 
(ウ) S:T=7:19 難易度B 

難易度分析

難易度は昨年に比べ簡単。
個人的には、(イ)は簡単でもしょうがないが、せめて(ウ)はもっと歯ごたえのある問題であって欲しかった。
今年はどんな(ウ)が出るのかと楽しみにしていたので、残念。

問5 確率(10点)

(ア) 6 難易度C 
(イ) 4/9 難易度B 

難易度分析

難易度は昨年並み。
操作は今年の方が圧倒的に簡単だが、(イ)は点と点の距離を考えなければいけないので、数学が苦手な生徒からすると時間がかかったと思う。
その2つを考えると、昨年並みの難易度と判断。

問6 空間図形(14点)

(ア) 6 難易度C 
(イ) 5 難易度A 
(ウ) (3+3√3/2)cm 難易度A 

難易度分析

難易度は(イ)のぶんだけ、昨年より難しいと判断。
(ウ)は、最後の問題ではあるが、やはり30秒ルール』を適用する問題
30秒考えて方向性が見えないなら、先ずは見直しや他にパスした問題で勝負になりそうなものをやるべき。

問題全体の総合的な難易度は

55点を取ることを考えると、昨年と同じ難易度だと感じる。
ただ、Cランクの中でも難しい問題はあり、出題のされ方が変化したので、44点で1つ壁があると思う。
今回は、AからCの三段階評価をしたが、五段階評価をするなら、44,55,72,82,100というラインに壁があると思う。

44点で1つ壁があるので、西湘より下の学校では、やや平均点は下がるのではないかと思う。

また、今年の問題と昨年の問題の一番の違いは、Bランクの問題が多くなりAランクの問題が減ったことである。
これにより、西湘より上の学校では平均点は上がるのではないかと思う。

西湘レベルの学校は、やや上がるのではないかと思う。

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