社会の中でも歴史が苦手という人が一定数いると思います。

その原因は様々でしょうが、歴史を苦手としている人の多くが見逃している基本事項があります。

今回はそれらについて書いていきましょう。

基本事項 その1 時代順

歴史は暗記科目。
なので、とにかく用語や人物、制度の名前を覚えようとする人は多いはず。

その頑張りをより点数に生かすには、時代順をきちんと覚えることが効果的です。

時代順とは
縄文→弥生→古墳→…
のやつですね。

YouTubeとかを検索すると歌になってたりします。
どんな方法でもいいので、これからまず覚えましょう。

で、ちょっと大変ですが、その時代が何年から何年までかを大まかでいいので覚えましょう。

時代の順番が分かれば、覚えた用語、人物、制度と時代を紐づけすることができます。

学校のワークなどは時代ごとに単元が分かれていますから、時代で区切って覚えると出来事が起きた順番なんかも一緒に覚えやすくなりますね。

入試に向けて歴史を勉強し直そうという受検生は真っ先に時代順を覚えて下さい。

基本事項 その2 用語の確認

歴史は暗記科目。
なので単純に用語などを丸覚えしようとする人は多いはず。

すると意外と見逃されがちなのが、覚えた用語がどんな意味なのかという確認です。

たとえば「冠位十二階」

「冠位十二階」って何ですか?

人・場所・制度・作品?

誰が作った?どんな制度?いつの時代?

これらが説明できないまま、用語だけ覚えたところで使いどころはありません。

分からなければ教科書や本屋で売ってる用語集とかを使って調べるといいでしょう。
ググってもいいですが、ハードな説明も多いのでかえって何を言ってるか分からなくなるかもしれないので注意です。

一番手っ取り早いのはワークの問題文を使うことですね。

一問一答系の勉強をやり出すととにかく用語を覚えようとしますが、その逆をやってみるのをかなりオススメします。

例えばこんな感じ

問題
794年に現在の京都府に遷都した天皇は?

答え
桓武天皇

で、これをひっくり返す。

問題
桓武天皇は何をした人?

答え
794年に現在の京都府に遷都した天皇

その用語が説明できれば、問題に出てくるフレーズも自然と目が行くようになるはずです。

で、そこからさらに「遷都」って何?を調べたり、京都府のどの辺りかを調べたりして幅を広げられたら最高ですね。

基本事項 その3 年号

これは割と賛否両論ありそうですが、点数を取りたいなら覚える一択です。
年号覚えといえば古くからゴロ合わせ。

本当に最近は便利なのでスマホでちょちょいと調べればいくらでも出てきます。

年号覚えは単純暗記なので割と嫌う人もいますが、その1で言った時代順と組み合わせると最強の武器になります。

特に神奈川県の公立高校入試では出来事などが起きた順番を問われるのでそこで最高の威力を発揮します。
(年号暗記に頼らなくても解く方法はあるにはありますが。)

年号と時代、用語が一致するようになれば、もはや歴史が苦手とは思うこともなくなるでしょう。

歴史の理想的な学び方

個人的には歴史を学ぶときには出来事と出来事の因果関係を考えて理解するのが理想だと思います。

弥生時代に稲作始まる→「富」の概念が生まれる→「富」を奪い合って戦争が起きる→「国」の考えが広まる

みたいに点と点を線でつなぐ感じが。

けれども肝心の「点」である、知識や用語が入ってなければ線の引きようもないのも事実。

なので歴史が苦手というひとは、最初は割り切って今回取り上げたことにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

陌間 和将
山王教室の責任者・国語の教科責任者を担当しています。
日常の授業を通して考える習慣を身につけてもらうべく、様々な仕掛けを凝らして授業をしています。